ライター : macaroni 編集部

教えてくれた人

Photo by mio gohda

料理研究家 / 植松良枝さん
季節を食や生活に取り入れながら暮らすスタイルが人気。野菜を多く使った、シンプルな料理を得意とする。大人気の料理教室「日々の飯事」を主宰。15年前から取り組み始めた野菜づくりは今やライフワークに。2歳児の母でもある。著書に『春夏秋冬ふだんのもてなし』(KADOKAWA)、『春夏秋冬 土用で暮らす』(主婦と生活社)など。2020年10月に『ヨヨナムのベトナム料理』(文化出版局)を出版予定。

夏が来たらはじめる果実シロップづくり

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「暑い日は体が水分を欲しますが、あまったるい飲みものだと余計に喉が渇いてしまいます。もしも市販のジュースをいつも買っているのなら、果実シロップをつくってみませんか。夏の帰宅後、自家製の果実シロップを炭酸水で割ってゴクゴク飲めば、生き返ったように元気が出ますよ。

我が家の果実シロップづくりがスタートするのは、毎年、青梅が出回るころ。梅シロップづくりからはじまり、いよいよ梅雨明けが近づいてくると、さまざまなフルーツを使ったシロップを仕込みます。ついつい飲みすぎて、油断するとすぐに底をついてしまうほど。フルーツを変えながら段階的に仕込み、数種類のシロップを常備しています。

果実シロップづくりはとても簡単なのですが、いくつか作り方があります。今回は真夏の暑さに特におすすめのサワーシロップの作り方と、そのアレンジ方法をご紹介しますね」

季節のフルーツとお酢でつくる「サワーシロップ」

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材料

・好みのフルーツ(ブルーベリー、ラズベリー、いちじく、パイナップル、いちごなど)……200g
・グラニュー糖……200g
・りんご酢 ……200ml

作り方

1. しっかり密閉できるビンをきれいに洗って消毒する。

2. 好みのフルーツとグラニュー糖を入れ、最後にりんご酢を入れる。

3. 冷蔵庫に3〜4日おく。グラニュー糖が溶けるように1日1回程度、瓶を上下にかえす。5日ほどで飲みはじめられる。

「サワーシロップは、その名のとおりフルーツと酢を使ったシロップです。今回はいちじく、ブルーベリー、ラズベリーを使いました。フルーツはよく熟したものを使ってください。フルーツを酢と砂糖で漬けると、果物そのものの香りが際立ってきます。特にいちじくは、そのまま食べるよりも香りが強くなるので驚きますよ。

私はいちじくのシロップが好きですが、小さいお子さんのいるご家庭はブルーベリーやラズベリー、いちごなどのベリー類が好まれそうですね。冷凍のベリーなら季節を問わずいつでもつくれますし、ベリー類をミックスしてみるのもおいしいですよ。冷蔵庫で保存すれば、2カ月は保ちます。

さらに、どのフルーツでつくったサワーシロップにも共通していえることですが、味の変化をつけるために途中から輪切りのバナナを適量加えてみても。バナナのあまい香りが加わって、最後までおいしくいただけます」

「サワーシロップ」のアレンジ方法

シュワっと爽やかな「フルーツサワージュース」

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「サワーシロップを1 : 4〜5 の割合で炭酸水(または冷水)と割るだけで、きれいで華やかなドリンクができます。漬け込んだ果実も加えると、さらに香りと見た目がよくなりますよ。

食事に合わせるのであれば、水にほんのり色がつく程度の少量のシロップを加えて、コーディアルウォーターとして楽しむのもよいと思います。酢の殺菌作用で菌の繁殖が抑えられるので、 水の入ったクリアボトルにシロップをほんの少量入れて持ち歩くのもおすすめです」

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