材料

Photo by Uli

  • レーズン 80~100g
  • 約250cc
  • 砂糖 10g

作り方

1.レーズン、水、砂糖を瓶に入れる

レーズンが入っている瓶に水を注ぐ様子

Photo by Uli

煮沸消毒した保存瓶にレーズン、水、砂糖を入れます。レーズンは瓶の1/3ほど、水は8割ほどを目安に入れます。水とレーズンが見た目半々になるのが目安です。 ※レーズンと水の比率に決まりはありませんが、レーズンと水が「1:2~3」になるようにします。

2.かるく振ってあたたかい場所に置く

水の入っている瓶の底にレーズンが沈んでいる様子

Photo by Uli

蓋をしてかるく振って砂糖をなじませ、直射日光のあたらないあたたかい場所(25~32℃)に置きます。 ※気密性の高い瓶は、酵母から発生するガスで割れる可能性があるため、蓋をゆるめに閉めて完全に密閉しないようにしてください。

3.12時間ごとに振って蓋を開ける

レーズンが入っている瓶の蓋を開けた様子

Photo by Uli

12時間ごとに瓶を振ってレーズンを動かし、蓋をあけて新鮮な空気を入れます。定期的に手入れすることでカビが発生しにくく、酵母が育ちやすい環境になります。

4.レーズンが膨らむ

レーズンが膨らんで瓶の底に沈んでいる様子

Photo by Uli

2日目以降、レーズンがしっかり水分を含んで膨らみ、水の色が濃くなります。

5.レーズンが浮かぶ

レーズンが水面に浮かび、泡が発生している様子

Photo by Uli

3日目以降、レーズン全体が浮かび、泡が発生してきます。レーズンが表面に浮かんで空気に触れているとカビが発生しやすいため、12時間ごとにしっかり瓶を振るのが重要です。 ※表面に白いカビが浮いた場合は、すぐに周辺のレーズンと液ごと取り除き、異臭がしないか確認します。不快な匂いがする場合や、カビを取り除いても再発生する場合は酵母液を破棄して作り直します。

6.泡のたくさん発生する

レーズンから泡がたくさん発生している様子

Photo by Uli

泡がたくさん発生し、瓶底にうっすら、白いオリ(沈殿物)が溜まりはじめます。室温によって泡が発生するまでにかかる日数は異なりますが、5~7日目が目安です。泡があまり発生しない場合もあるので、オリの状態も観察しましょう。 ※蓋を開けるときに勢いよく泡がたってあふれ出てくることがあります。かるく蓋をゆるめて泡を落ち着かせてから蓋を開けてください。

7.泡が落ち着いてオリが溜まる

泡が落ち着いて瓶底に白いオリが溜まっている様子

Photo by Uli

フルーティーな香りがして泡の発生がピークより落ち着き、瓶底全体にオリが溜まったら完成です。ひと晩(6~8時間)以上冷蔵庫で休ませてから元種作りに使用します。 ※レーズンが沈みはじめたら、それ以上は酵母菌が増えないと考えられるので冷蔵庫に入れてください。

レーズン酵母液の保存方法・保存期間

Photo by Uli

完成したレーズン酵母液は冷蔵庫で1カ月ほど保存が可能です。毎日蓋を開ける必要はありませんが、週に1~2回蓋を開け、香りに異変がないか確認しておくと安全に使えます。あたらしくレーズン酵母液を起こす際は、前回作った酵母液を小さじ1杯程度加えれば、短期間で元気な酵母液が作れますよ。

使い方は?ストレート法と発酵種法について

ストレート法とは、酵母液を水分としてそのままパン生地に混ぜる製法です。酵母の力が強くなければストレート法ではうまくパンが焼けないため、難易度の高い製法と言えます。発酵種法は、酵母液と粉類を混ぜて元種(発酵種)を作り、パン生地に加える製法です。元種を作ることで酵母の働きを強め、発酵力を安定させる目的があります。

ストレート法は酵母液の香りをしっかり感じられるのが魅力。発酵種法は酵母液の香りが薄まるかわりに、熟成された粉の旨味が生まれます。また、元種で作るパンのほうが劣化しにくく、日持ちがするのもメリットのひとつです。

レーズン酵母液を使った元種の作り方

Photo by Uli

調理時間 15
*室温で発酵させる時間、冷蔵庫で休ませる時間は含みません
元種作りは、使用する粉の種類や分量、粉を加える回数など、作る人や環境によって適する方法がさまざまです。ここでは発酵しやすい全粒粉を最初に使い、粉と水分が同量になるよう3回に分けて継ぐ方法をご紹介します。室温や酵母液の強さによって膨らむ時間は異なるので、よく様子を観察しながら作りましょう。

材料

Photo by Uli

  • 1回目
    • レーズン酵母液 50g
    • 細挽き全粒粉(もしくは細挽きライ麦粉) 50g
  • 2回目
    • 水(またはレーズン酵母液) 40cc
    • 準強力粉 40g
  • 3回目
    • 水(またはレーズン酵母液) 40cc
    • 準強力粉 40g
※使用する容器は清潔なスポンジと洗剤で洗浄して乾かしておきます。容量500cc以上で、発酵の様子が観察しやすい透明な容器がおすすめです。準強力粉は強力粉で代用可能です。

コツ・ポイント

  1. レーズン酵母液の瓶全体をしっかり混ぜてから、酵母液を元種作りに使用するのがポイントです。瓶底に溜まっているオリには、パン生地を膨らませる酵母がたくさん含まれています。
  2. 元種を過発酵させるとパンが酸っぱくなるので注意しましょう。元種は粉を継ぐ回数を重ねるごとに短時間で発酵します。外出時や睡眠中に発酵のピークがきそうな場合は、2倍に膨らむ前に冷蔵庫に入れ、時間ができてから室温に戻して2倍に膨らむまで置くといいですよ。冷蔵庫で休ませている間もゆっくりと発酵が進みます。

編集部のおすすめ