1 アク抜きはせず、切ったらそのままフライパンへ

フライパンにサラダ油を熱し、ささがきごぼうを水にさらさずに入れ、中火でさっと炒めて、全体に油を回します。
「アク抜きのために水にさらすとよくいいますが、最近のごぼうにはアクは少ないため、アク抜きの必要はありません。水にさらすとごぼうの香りが抜けてしまうため、切ったらそのまま加熱しましょう」

2 落としぶたをすると、香りが逃げず、しっとりふんわり

ささがきごぼうの上に落としぶたをして、弱火で2〜3分蒸し焼きにする。
「落としぶたは煮物に使うイメージがありますが、炒めものにも便利です。落しぶたをして蒸し焼きにすることで、ごぼうの水分と香りを閉じ込めてくれます。水分が飛ばないので水を加えなくても焦げ付かず、熱の対流もよくなるので早く火が入ります」
「落としぶたは、材料をある程度覆うことができれば、フライパンや鍋よりも小さいサイズで構いません。落としぶたがない場合は、オーブンペーパーやアルミホイルで代用しましょう」

3 調味料はしょうゆとみりんだけ。さっとからめる程度でOK

ごぼうに火が通ってしんなりとしたら、しょうゆ:みりん=1:1の割合で加え、中火で炒めながら絡めます。
「ささがきごぼうが片手ひとつかみ分(約60g)だとしたら、しょうゆとみりんは各小さじ1程度でOK。ごぼうの香りを楽しみたいので、ごく薄味に。しょうゆは薄口しょうゆがおすすめです」

香りの豊かさが圧倒的! ふんわり軽やかなきんぴらが完成

小山のようにふんわりと盛りつけられた、ささがきこぼうのきんぴら。食べると、口の中に青々しいごぼうの香りが広がります。きんぴら=甘辛しっかり味、のイメージを覆す、素材の風味が際立つ味わい。ふんわりした食感、豊かな香りがやさしく、いつまでも食べ続けられそうな飽きない味です。気の利いた一皿って、まさにこんな料理のことなんだ! と感じる美味しさでした。ごくごくシンプルなレシピなので、ごぼうをささがきにしたら、ぜひ一度試してみてくださいね。
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