果肉がない!?

仏手柑は、一応果実に分類はされていますが、そのまま生の状態で食べるのに向いた果実ではありません。その理由は果肉がないから。カットしてみると分かるのですが、皮の内側には綿状の部分しかありません。そのため、果実でありながら生食には向かないのです。

味わい

前述のとおり、「仏手柑」は生食には向かない果実。けれども調理することで食べられるようになります。その場合、黄色い皮や白い部分を食べることになるのですが、その味の基本は苦味。この苦味は、3回くらいゆでこぼしをすると、やわらげることができます。

食べ方

おすすめの食べ方は、黄色い皮や白い部分を砂糖漬けやマーマレードにすること。 砂糖漬けは、適当な厚さにスライスしてゆでこぼしをしながらアクと苦味をとり、シロップで煮込んで作ります。また、同じようにアクと苦味をとってから、砂糖とレモン汁を加えてジャムになるまで煮込むとマーマレードに。 ほかにも漢方薬として使われることもあり、使い道は限られますが、アイデアしだいではいろいろ楽しめそうです。

飾りや生け花としても愛されている

「仏手柑」はもともと、鑑賞用として栽培されることが多い果実。お正月の縁起物や、お茶の席などの生け花にも使われ、愛されてきました。同じ形のものがないので、芸術的な価値が高いようです。

値段や購入方法は?

値段

「仏手柑」の価格相場は、ひとつ2,000円くらいから。栽培している農家も収穫できる量も少なく、さらには栽培技術もむずかしい品種であるため、一般的な柑橘類に比べるとちょっと高級な価格設定ですね。 きれいな形をしたものや大きいサイズものになると、さらに価値があがっていくようです。
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