ライター : macaroni_repro

問題、あとひとつはなんだ。

この記事は、三越伊勢丹が運営する、食メディア「FOODIE」の提供でお送りします。
手軽に食べられて、つるつるっとのど越しのよいうどんは、日本のソウルフード。いまや全国各地にご当地うどんがあって、生麺や乾麺、細長いものから極太までタイプもいろいろあります。 でも、あらためて「日本三大うどんって何?」といわれて、みなさんパッと思い浮かびますか?

3つ目は「五島」か「水沢」が有力候補!

調べてみると「三大うどん」には諸説あり、香川県の「讃岐うどん」、秋田県の「稲庭うどん」に加え、残りのひとつは、長崎県の「五島うどん」と群馬県の「水沢うどん」が有力候補。ここに富山県の「氷見(ひみ)うどん」が入って五大うどんと呼ばれるようです。 今回、「讃岐」「稲庭」「五島」を比べてみたところ、製法や原材料、食べ方などにそれぞれ個性があることを発見。「うどんはどれも小麦粉を練って切るだけ」と思っていたのは大きな間違いでした!

【讃岐うどん】 手打ちの代表格! コシが強くモチモチ

香川県の讃岐うどんは手もみ・足ふみしてこねた生地を平たく伸ばし、包丁で切る「手打ち」製法の代表格です。一説には、空海が中国からうどんの製法を持ち帰り、良質な小麦と塩が採れた讃岐に根づいたといわれています。
<讃岐ざるうどんの宗家 川福>本生うどん 高松小町(1人前)1袋 120g 194円(税込)。のど越しのよさを独自に追求して長さ90cmに。直径は4mmと讃岐うどんとしてはやや細め。
10~15分かけてゆでた麺はしっかりコシを感じ、噛みしめるとモチッとして小麦の香りがふんわり。かつお節にいりこやさば節などを加えた、瀬戸内海ならではの香り高い上品なつゆが、麺の美味しさを引き立ててくれます。 熱々の麺と卵につゆやしょうゆをかけて食べる「釜玉うどん」や、ゆでた麺に濃いめのだしをかけて食べる「ぶっかけうどん」など、さまざまな食べ方があり、気軽な日常食として地元民に愛されています。

【稲庭うどん】 一般人は食べられなかった献上品!

秋田県の稲庭うどんは、練る・綯(な)う(=より合わせること)・延ばす・かけるの工程を経て熟成を重ねていく、独特の「手延べ」製法で作られます。 その歴史は古く、江戸時代から殿様に献上されており、昭和47年に<佐藤養助>がその製造技術や粉の配合を家人以外に公開するまでは、一般には食されることがなかったというから驚きです。
<佐藤養助商店>七代佐藤養助 稲庭干温飩(麺長27cm) 1袋 180g 594円(税込)。稲庭うどんの中では塩分が少ない<佐藤養助商店>独自の配合。
形状は幅2~3mmの平たい乾麺。ゆで時間は3分と短め。半透明な乳白色になったところで引き上げて、氷水でキリッと締めると美しいツヤが出ます。 まずは、かつおと昆布のきりりとした味の正統派のつゆ、ねぎ、わさびやしょうがでシンプルに味わうのがおすすめ。なめらかな口当たりのあと、スッと喉を通り抜ける爽快なのど越しは、はっと目を見開く美味しさです!

【五島うどん】 中国伝来、生パスタ風のもちっと食感!

遣唐使の時代に中国から伝わり、日本の麺ロードの拠点とされたのが長崎県・五島列島に伝わる五島うどん。 稲庭うどんと同じく「手延べ」製法ですが、「打ち粉」で伸ばさず特産品の「椿油」を塗って細長く伸ばします。生地には上五島で造られた塩を練り込み、コク深いあごだしのつゆで食べるという、まさに五島列島の自然が育んできた麺。 断面は直径2mmほどのスパゲッティに似た丸状。コシが強く長くゆでても伸びにくいのが特徴です。
<長崎五島うどん>五島手延うどん 1袋 200g 432円(税込)。伸びにくいので中華麺やパスタのように食べるのもおすすめ。
地元で定番の食べ方は、大鍋にたっぷりの湯をぐらぐらと沸かして麺を7~8分ゆで、そのまま溶き卵やあごだしのつゆにつけて食べる「地獄炊き」。 口の中にチュルンと入り、少しモチッと弾力がある食感は「生」パスタに近いかも!
ひと口にうどんといっても「手打ち」「手延べ」といった製法や、形状、食べ方、つゆのだし、ゆで時間まで違いがいっぱい。 殿様に献上するような歴史あるうどんまで存在していたことには驚きました。ほかのご当地うどんも気になるところ。日本全国をうどんで旅してみるのもいいかもしれませんね。
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