使用済みの油の保存方法

揚げ物をしたあと、鍋の油をそのままにしておくのは禁物!揚げカスが入っていると油が傷みやすくなるので、熱いうちに網じゃくしやこし器などで取り除きましょう。熱が冷めたら、光を遮り、密閉できる保存容器に入れて、冷暗所で保存します。

使用した油を保存する専用のオイルポットは、こし網が付いているため、キレイな油を保存できます。錆にくく長期間使用できる、ステンレス製やホーロー製のものがおすすめですよ。

何回まで使える?

揚げ物に使用した油は、2~3回を目安に繰り返し使えます。揚げ物には大量の油を使うので、繰り返し使えると経済的ですね。

ただし、揚げ油の種類や温度、時間、使用後の処理状態や保存環境によっては酸化しやすくなり、1週間ほどで酸化してしまう場合もあります。油を熱して煙が出たり、気泡が多く出たり、匂いに変化がある場合は使用をやめて適切に処理しましょう。

冷蔵保存のほうが長持ちする?

油は冷暗所で常温保存できますが、冷蔵庫に入れると、酸化を遅らせることができます。冷蔵庫に入れる場合は、冷気が直接当たらず温度が下がりすぎないドアポケットに入れて保存しましょう。

常温保存に比べると長持ちはしますが、油の中の固まりやすい成分が結晶化し、にごりを発生することも。特に、オリーブオイルは低温で固まりやすい油です。品質には問題ありませんが、固まってしまうとサッと使えず不便ですね。油を使う機会が多い方であれば無理に冷蔵庫に入れて保存しなくてもよいでしょう。

冷凍保存について

一般的に、食材は冷蔵保存より冷凍したほうが長持ちしますね。油の場合も冷凍すると酸化は進みにくいですが、温度が低すぎて固まってしまう場合もあります。固まると液体に戻るまでに時間がかかってしまいます。固めたり溶かしたりを繰り返したり、溶かすときに湯煎して高温にしたりすると酸化が急速に進んでしまいます。

また、解凍する際に溶け出した水分が油に入ると、料理の際に油がはね、やけどにもつながりかねません。油の0℃以下での保存は控えたほうがよいでしょう。

油の種類によっては、冷凍することで風味が落ちてしまうものもあるので、気をつけてくださいね。

こうなった油は使用NG!

開封しなければ賞味期限の長い油ですが、未開封の状態であっても少しずつ劣化していきます。劣化は、見た目や臭いに表れるので、賞味期限を過ぎたら使用する前に必ずチェックしてください。一般的に、悪くなった油は以下のような状態が見られます。

・茶色く濁った色に変色している
・サラサラしておらず、粘りが出ている
・枯れ草や塗料のような油臭い不快な臭いがずる
・食材を揚げると泡がたくさん出て、消えにくい
・180℃くらいでも煙が出やすくなる


上記のような状態が見られた場合は、未開封の状態であっても使用せずに破棄しましょう。

使えなくなった油の捨て方

揚げ物に使ったあとは炒め物で使い、油をできるだけ捨てないようにすることが大切です。量が少なくてもシンクに捨てるのは禁物!油が冷えて固まり、排水管が詰まったり、浄化しきれない油が自然界に流れ出し、環境破壊にもつながったります。賞味期限の切れた油や何度か使用した油は、適切に処理するようにしましょう。

牛乳パックに新聞紙や紙タオルを入れ、冷ました油を流し込みます。気温が高い夏場は自然発火のおそれがあるので、少量の水も入れると安心です。牛乳パックの口を粘着テープでしっかりと閉じ、可燃ごみとして捨てましょう。

牛乳パックだけでなくポリ袋も同様に使用できます。新聞紙や紙タオルを詰め、油と水を染み込ませましょう。袋を二重にすると漏れを防げますよ。輪ゴムでしっかりと口を閉じて、可燃ごみとして捨てましょう。

市販されている凝固剤を使うと油が簡単に固まるので、可燃ごみとして処理しやすくなりますね。

自治体により油の捨て方について指定がある場合は、指定に従って捨てましょう。自治体によっては資源として使い終わった廃食用油の回収を実施しています。お住いの自治体の処理方法や回収方法をチェックしておくと良いですよ。

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