ライター : 堀田 らいむ

webライター

樽出しの魅力「フロムザバレル」

朝ドラ『マッサン』で話題を呼んだニッカウヰスキー。奥深いウイスキーの世界ですが、種類が多く、なんだか値段も高い気がしてなかなか踏み込めない……という方もいらっしゃるのではないでしょうか? 今回ご紹介するのは、極めて高品質でおいしいという評価を受けながら、企業努力によって2000円代という安価で提供されている『フロム・ザ・バレル』。一体どのようなウイスキーなのでしょうか?

フロム・ザ・バレルとは

フロム・ザ・バレルは、昭和60年にニッカウヰスキーから誕生したブレンディッド・ウイスキー。2種類の原酒をブレンドして再貯蔵した後、加える水を最小限にした「樽出し」という製法にこだわっています。

このような手法をとることによって、ウイスキーの持つ力強い味や香りを楽しむことができるのです。これによって度数が高めでも、アルコールのきつさより香りが勝り比較的飲みやすい仕上がりになっていますよ。

シンプルかつ洗練されたボトルは、グラフィックデザイナー佐藤卓さんのデザイン。フロム・ザ・バレルらしい、飾らない力強いおいしさと、誰でも手に取りやすい馴染みのよさが表現されているのではないでしょうか。

比較的安価で、あまり宣伝されていないにもかかわらず、圧倒的な人気を誇り、世界的な大会で数々の賞を獲得しています。

どんな味がするの?

フロム・ザ・バレルは、モルト原酒とグレーン原酒を混ぜ合わせたあとに、樽の中に入れて数ヶ月間保存されます。その後は、割り水をほとんど加えないので、樽出しのまま通常のウイスキーより高いアルコール分(51%)でボトルに詰められるのです。 「骨太な飲みごたえ」、「濃厚にして繊細な香りとコク」、「力強い余韻」とニッカは紹介しています。その製造方法から「アルコール分が50%を超える飲みごたえ」、「濃密な香り」そして「深く深くどこまでも沈んでいくような味わい」が醸成されるのではないでしょうか。 「濃厚で熟れたフルーツのような香り」と香りも評判のウイスキーです。

フロム・ザ・バレルの飲み方

香りを存分に楽しむ

【ストレート】

ウイスキー本来の味を、そのまま味わうならストレートが一番です。グラスの1/3〜1/2までウイスキーを注ぎます。ストレートで飲む場合、アルコールで舌が麻痺してしまうので、チェイサーに水を用意しておくとよいでしょう。

ミネラルウォーターと氷を別のグラスに入れておき、ウイスキーと交互に飲むことで最初のひと口のように味わえます。
【トゥワイスアップ】

ウイスキーの香りを楽しむ飲み方です。ウィスキーはアルコール分20%程度が、もっともバランスのよい香りがでるとされており、水でウイスキーの濃度を2倍に薄める、という意味で使われています。

ウイスキーをグラスの中にお好みの量まで注いで、そのあとにウイスキーと同量の常温ミネラルウォーターを注ぎます。グラスを軽く揺らし、氷を入れず立ち上るウイスキーの香りを楽しみます。グラスはワイングラスやシェリーグラスを使うのがよいでしょう。

香りを楽しみたいけれど、ストレートは強すぎないか心配という方はこちらを試してみましょう。

氷で雰囲気を演出する

【オン・ザ・ロックス】 大きめの氷を1~2つグラスに入れて、氷を回転させてグラスを冷やします。ウイスキーがグラスの半分の位置に来るまでゆっくりと注ぎ入れたら、マドラーでサッと混ぜましょう。 冷たさが大切ですので、あらかじめグラスを冷凍庫などでキンキンに冷やしておいたり、すぐに溶けないように大きめの氷を使うと良いでしょう。はじめはストレートに近い味わいですが、徐々に水割りとなって飲みやすくなり、味の違いを楽しめますよ! グラスに触れる氷の音、氷どうしが触れあう音が格別な雰囲気を演出します。
【ウイスキーミスト】 氷にクラッシュアイスを使えばウイスキーミストになります。長いグラスに細かく砕いた氷をいっぱいに詰めたあとに、適量のウイスキーを氷の上から静かに注ぎます。 クラッシュアイスでよく冷え、霧がかかったようになりますので、暑い夏に清涼感が演出できます。飲み始めはロック、氷が溶け始めれば水割りになります。

料理と一緒に飲むなら

【ハイボール】 グラスに氷をたっぷり入れて冷やし、ウイスキーを適量注ぎ、かき混ぜます。ウイスキー1に対してソーダを3~4の割合で注ぎ、マドラーでタテに1回混ぜます。キレと爽快感が味わえる飲み方ですから、炭酸を逃がさないようにするのがコツです。 ソーダーはしっかり冷やして静かに注ぎ、できるだけ氷にかけないようにします。かき混ぜすぎると泡が立って炭酸が逃げてしまいます。さらにレモンの皮で香りをつけると爽快感が増し、飲みやすくなるんです。 ジンジャーエールや梅ソーダなどの炭酸で作るとシュワっと爽やかな口当たりが楽しめますよ。
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