「丸ぼうろ」は佐賀で愛される素朴なお菓子

Photo by 山形ゆかり

丸ぼうろは、佐賀県を代表する銘菓で、ポルトガル語で「ケーキ」を意味する「ボーロ」に由来します。やさしい甘みとふんわりとした独特の食感が特徴です。

300年前に、長崎在住のオランダ人から佐賀藩の御用菓子司が製法を学び、小麦粉と琉球糖を使って作られました。改良が重ねられ、卵や蜂蜜、ふくらし粉が加えられ、日本人好みの味になり、家庭で愛されるお菓子として親しまれています。

丸ぼうろと甘食の違い

丸ぼうろと甘食（あましょく）は味と食感が異なります。丸ぼうろは、ふんわりとした食感とやさしい甘みが特徴です。甘食はビスケットとスポンジケーキの中間のようなスイーツパン。モソモソとした口当たりで、口の中の水分を持っていくため飲み物と一緒に楽しむのがおすすめですよ。共通点として、どちらもシンプルな材料で作られ、歴史的背景を持つ日本の伝統的なお菓子である点があげられます。

やさしい甘さ♪。丸ぼうろの作り方

Photo by 山形ゆかり

調理時間 20分

*生地を寝かせる時間は除く

保存期間：冷蔵で2〜3日・冷凍で1週間

やさしい甘さとふんわりとした食感が魅力の丸ぼうろ。伝統的なお菓子の丸ぼうろをご家庭で楽しむためのレシピをご紹介します。材料は近くのスーパーで販売されている身近なものでできますよ。シンプルな手順で作れるので、お菓子作りが初めての方でも安心です。ぜひ、作ってみてくださいね。

材料（10個分）

Photo by 山形ゆかり

薄力粉 250g
重曹小さじ1杯
卵 2個
砂糖 150g
はちみつ大さじ3杯
牛乳適量
ごま油大さじ1杯

レシピのコツ・ポイント

丸ぼうろを上手に作るコツ・ポイント

卵は使う前に室温に戻しておく
生地をしっかり混ぜ、ねかせる
生地が膨らむため、間隔を空けて天板に並べる
焼き色が薄い場合は焼き時間を延長する

冷たい卵はほかの材料と混ざりにくく、均一な生地になりません。卵を室温に戻しておくことで、ふんわりとした食感が出やすくなります。生地をしっかり混ぜると材料が均一に馴染み、焼き上がりがきれいになります。また、ねかせることで生地が落ち着き、焼いたときの膨らみがよくなりますよ。

生地は焼くと大きく膨らむので、天板に並べる際は間隔を空けましょう。焼き上がりが均一になり、形が崩れることを防ぎます。焼き色が薄い場合は、焼き時間を焦げるのに注意しながら、理想の色になるまで調整しましょう。外はカリッと中はふんわりとした食感が楽しめますよ。