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露地栽培とは
露地栽培とは、作物を屋外の畑で栽培する方法のことを言います。「ん?その程度のこと?」と思うかもしれませんが、ビニールハウスでのハウス栽培が多くなってきている昨今、温室や温床などの人工的な設備を一切使用せず、自然な形で行う栽培方法として、改めて注目を浴びているのです。
人工的な設備を使用しない、自然に近い形で栽培するということで、「なんとなく良いもの」というイメージの露地栽培ですが、具体的にはどのようなメリット、デメリットがあるのでしょうか?
今回は、露地栽培の魅力やメリット・デメリットについてまとめてみます。
露地栽培のメリット
野菜本来の味が楽しめる
露地栽培の最大のメリットともいえるのが、野菜本来の味を楽しめること。最近では季節を問わず、スーパーでトマトやなすを見かけるようになりましたが、実は本来、あれらは夏に旬を迎える野菜です。
ハウス栽培が主流となった現在、年間を通じて多彩な野菜を食べられるのは嬉しいことですが、やはり本来の旬の時期に食べるのが最も美味しいですよね。
露地栽培では、本来育つべき季節に合わせ、自然に近い形で栽培しているため、野菜本来の風味や味わい、香りなどを存分に楽しむことができます。また、栄養価が高く、実もぎゅっと詰まっており、凝った味付けの料理をしなくても、野菜本来の旨みを感じられるのが魅力です。
最近では、多少値段が高くても無農薬のものや、生産者の顔が見える野菜が注目されています。このことからも、値段だけでなく、野菜の味や質、季節感を重視する人が増えつつあるということが感じられます。露地栽培が人気になっている理由も、このような時代の流れの延長にあるのかもしれませんね。
コストが安い
露地栽培は、自然の土地を利用して栽培するため、ハウス栽培のようにビニールハウス等の建設費用やメンテナンス費がかかりません。季節を問わずに栽培ができ、自然災害による被害も最小限に抑えられるハウス栽培も魅力ですが、昨今の異常気象に伴い、ハウス栽培のメンテナンス費用の高さに頭を悩ませている農家も多いのだとか。
露地栽培であれば、設備費用はほとんどかかりません。天候による被害は避けられませんが、昔はそうした自然現象を受け入れながら、季節感のあるおいしい野菜を作っていたことを考えると、「ある程度は致し方ない」といえるかもしれません。
また、よほどの水不足の場合を除き、毎日の水やりも必要ありませんので、ハウス栽培と比べるとコストが安くで済むというメリットがあります。
広い面積を取れる
露地栽培は、ハウス栽培と比べるとコストが安くて済むことはお伝えしましたが、その分同一の予算であれば広い面積を取ることができます。
最近の異常気象に備えて年々、ビニールハウスやその他ハウス栽培に使用する設備の費用は高騰化していることもあり、広い土地を確保できる地方や海外では露地栽培が向いているといえるのではないでしょうか。
広大な大地で、太陽などの自然の恵みを受けて育った野菜はどれもみずみずしく、そのままでも美味しく感じられますよね。
ハウス栽培のメリット
年間を通じて栽培できる
ここまで、露地栽培のメリットについてご紹介してきましたが、逆にハウス栽培ならではのメリットもあります。その一つ目が、年間を通じて栽培できることです。
トマトやナス、オクラなど本来夏場が旬とされる野菜も、最近では当たり前のように一年中スーパーで見かけるようになりましたよね。また、白菜や大根など本来冬が旬の野菜も、夏場になれば出回る数こそ減りますが、全く手に入らないことはないと思います。
これらは、ハウス栽培ならではのメリットといえます。特に、農業に携わる立場の方からすると、ハウス栽培を行うことで、年間通じて安定した収入を得ることができるので安心です。
消費者側からの立場でも、食べたい野菜が季節を問わず、いつでも食べられるのはうれしいですよね。
害虫などの被害が少ない
露地栽培の場合は、自然にさらされている分、どうしても害虫や自然災害による被害を免れることが難しくなります。しかし、ハウス栽培であれば、それらの被害を最小限にとどめられるのです。
ハウス栽培だからといって害虫が全く発生しないわけではありませんが、露地栽培と比べると頻度ははるかに少なく、また、頻度が少ないために使用する農薬の量や強度を最低限に抑えられる、というメリットもあります。
日本は、農薬などの基準が厳しく、国産野菜であれば安心とはされているものの、やはり小さなお子様がいる家族や妊婦さんなどは農薬量が気になったりもしますよね。
そういった点では、ハウス栽培で作られた野菜は安心と言えるのではないでしょうか。
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