ライター : 池野 三奈美

管理栄養士 / Webライター

あなたの味覚の常識を覆す「ペルシャ料理」

ペルシャ料理とは?

「ペルシャ」とは、現在のイラン周辺の地域を治めていた古代帝国の名前です。そのため「ペルシャ料理」はイランに伝わる伝統料理のことを指しています。

ペルシャ料理の特徴は、フレッシュなハーブやスパイスを使い食材の味を活かすこと。主食は米やナン、肉は鶏肉や羊肉を食べるのが一般的です。イランは農業が盛んで野菜や豆を使うレシピがたくさんあります。南北を海に挟まれており、沿岸の地域では魚料理も定番です。

日本人になじみのある食材を使う料理も意外と多くあります。以下のレシピを参考にして、ぜひペルシャ料理を作ってみてくださいね。

1. ドゥーグ(イラン風のラッシー)

イランではレストランのメニューに必ずのっているほどポピュラーなドリンク。炭酸水で割るのがペルシャ流です。ヨーグルトの酸味と炭酸水のシュワシュワとした刺激で爽快感を楽しめます。塩で味付けするのが特徴ですが、お好みで砂糖やはちみつで代用してもOK。さわやかな味わいがペルシャ料理のおいしさを引き立てます。

2. ナルゲシ(ほうれん草の卵炒め)

手に入りやすい食材とシンプルな調理法で挑戦しやすいペルシャ料理です。日本でもなじみのある組み合わせですが、クミンやターメリックを使うことで雰囲気がガラッと変わります。卵は蒸し焼きにする時間を調節して好みの硬さに仕上げましょう。ごはんとパンどちらとも相性がよいおかずです。

3. シラーズサラダ(角切り野菜のサラダ)

イラン南方の町シーラーズが発祥で、イランではもっとも親しまれているサラダです。角切りのきゅうりやトマトをドレッシングと和えて作ります。レモン果汁を使い酸味をきかせるのが特徴です。酸味の強さはお好みで調整しましょう。和食や洋食とも相性がよく、普段の食事に取り入れやすいですよ。

4. ミルザガセミ(なすのペースト)

イランの北側にあるギーラーン地方が発祥の料理です。なすやトマトをペースト状になるまで煮込み、最後に卵を加えてやわらかいオムレツのように仕上げます。直火や魚焼きグリルで、なすを黒くなるまでしっかり炙るのがポイント。旨味たっぷりの味わいとにんにくの食欲をそそる香り、ふわふわとろとろの食感でナンやごはんと相性抜群です。

5. マストヒャール(きゅうりのヨーグルトサラダ)

角切りのきゅうりをヨーグルトやレモン果汁と和える冷製スープのようなサラダです。酸味のある味わいとハーブの香りで、食欲がないときにもぴったり。季節や好みによってハーブの種類を変えると、香りの違いを楽しめます。海外のきゅうりは皮が厚いためむくのが一般的ですが、日本のきゅうりは皮が薄いのでそのまま刻んでもOKです。

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