ライター : あき

Webデザイナー / ライター

重曹とクエン酸を混ぜるとどうなる?記事のまとめ

  1. 炭酸ガスが発生してシュワシュワと泡立つ
  2. 酸性とアルカリ性が中和して互いの洗浄効果を打ち消してしまう
  3. 発生する泡で汚れを浮かす効果はあるが、汚れ落としには向かない

重曹とクエン酸は混ぜると「中和」する

重曹とクエン酸はどちらも汚れ落としに使われますが、性質や効果は異なります。重曹はアルカリ性なので、酸性の汚れに効果的です。対してクエン酸は酸性なため、アルカリ性の汚れを落とします。

重曹とクエン酸を混ぜ合わせると、アルカリ性と酸性で中和反応が発生。互いの洗浄効果を打ち消しあってしまい、汚れが落ちにくくなります。よって、重曹やクエン酸を使うときは単独で使うのが基本です。

混ぜたときに発生する泡で汚れを浮かせることは可能

Photo by まる⌇30秒でわかる簡単そうじ

では、実際に重曹とクエン酸を混ぜるとどうなるのでしょうか。それぞれを混ぜ合わせると化学反応が起こり、炭酸ガス(二酸化炭素)が発生して泡立ちます。一見、シュワシュワとした泡が汚れを落としてくれているように見えますが、実は中和反応が生じているだけなので汚れ落ちは期待できません。

かといってまったく意味がないかというとそうでもなく、発生した泡によって汚れを浮かせる力はあります。あくまでも汚れを浮き上がらせるはたらきなので、洗浄力が高まるわけではないので、汚れ落としには不向きです。

そもそも「重曹」や「クエン酸」とは

重曹の性質や特徴

  1. 弱アルカリ性で酸を中和する作用がある
  2. 油汚れや皮脂落し、鍋のコゲ落としに効果的
  3. 消臭作用や吸湿作用がある
重曹とは「炭酸水素ナトリウム」のことで、水に溶けると弱アルカリ性に変化します。油汚れや食べこぼしなど酸性の汚れに強く、キッチンまわりのお掃除が大得意。研磨作用もあるので、鍋の焦げ付きや茶渋落としにも効果的です。

また、消臭作用や吸湿作用を持つことから、消臭剤や除湿剤としても利用できます。キッチンの生ゴミに振りかけたり、容器に入れて下駄箱に置いておいたりと幅広い用途で活用してみましょう。(※1)
重曹について詳しくはこちら▼

クエン酸の性質や特徴

  1. 酸性でアルカリ性の汚れを中和して落とす
  2. 水垢や石鹸カスなどの汚れ落としに効果的
  3. アルカリ性の匂いに対して消臭効果がある
クエン酸とは、梅干しや柑橘類に含まれる酸っぱい酸味成分のこと。アルカリ性の汚れに強く、水垢や石鹸カスの汚れ落としに有効です。キッチンのシンクや・浴槽・洗面台といった水回りのお掃除には、クエン酸が適しています

また、尿の汚れもアルカリ性なので、トイレ掃除にもぴったりです。においの原因となるアンモニア臭に対しても、高い消臭効果を発揮します。
クエン酸について詳しくはこちら▼

食用の重曹とクエン酸を混ぜると炭酸水が作れる

食用の重曹とクエン酸を混ぜると炭酸ガスが発生する化学反応を利用して、炭酸水を手作りできます。炭酸メーカーがなくても炭酸水を作れるうえに、ペットボトルを購入するよりコストを抑えられるのが魅力です。

反面、材料をそろえるのが面倒だったり、計量に手間がかかったりといったデメリットも。重曹とクエン酸の量を増やすと炭酸ガスが過剰に発生してしまうため、分量を間違えないよう注意する必要があります。

さらに、重曹は塩と同じナトリウム化合物なので、人によってはしょっぱく感じるかもしれません。気になる人は、茶葉やレモンを加えてアレンジしてみましょう。

重曹とクエン酸を使う炭酸水の作り方は、以下の通りです。

材料

・冷水……500cc
・重曹(食用)……小さじ1杯
・クエン酸(食用)……小さじ1杯

作り方

  1. 水はあらかじめしっかり冷やしておく
  2. 冷水にクエン酸を加えてよく混ぜる
  3. 重曹を加えてよく混ぜたらできあがり

特性を理解して正しい使い方をマスターしよう

重曹とクエン酸でお掃除をするなら、混ぜるよりも別々に使うのが正解です。それぞれに得意分野が異なるので、特性を理解して最適な使い方をマスターしましょう。手作りの炭酸水にもぜひチャレンジしてみてくださいね。
【参考文献】
(2025/03/22参照)
※掲載情報は記事制作時点のもので、現在の情報と異なる場合があります。

編集部のおすすめ