ライター : 川島 尚子

管理栄養士 / パティシエ

トマトジュースと生のトマトの違いは?

生のトマトとトマトジュースの栄養成分を100gあたりで比較すると、エネルギーや糖質量はほとんど変わらず、カリウムはジュースのほうが多く、ビタミンCやビタミンB1は生のトマトのほうが多く含まれます。

また、代表的な栄養素であるリコピンはトマトジュースのほうが吸収されやすいとされており、手軽に栄養素を摂取するのに、トマトジュースは摂り入れやすいと言えるでしょう。(※1,2,3)

トマトジュースの効果5選

トマトジュースの健康効果

  1. 悪玉コレステロール対策になる
  2. 高めの血圧を下げる
  3. 抗酸化作用で肌や細胞の健康を守る
  4. むくみをやわらげる
  5. 花粉症対策になる

悪玉コレステロール対策になる

血管の健康と大きな関係のあるコレステロールは、悪玉と呼ばれるものと善玉と呼ばれるもののふたつに大きく分けられます。悪玉コレステロールは増え過ぎると血管の中にたまり、疾病の原因となると言われる一方、善玉コレステロールはたまった悪玉コレステロールを回収するはたらきをもつのが特徴です。

リコピンを摂取すると、この善玉コレステロールが増え、悪玉コレステロールの酸化を抑えてくれるため、コレステロールの値が気になっている方は積極的に摂り入れるとよいでしょう。(※4)

高めの血圧を下げる

トマトジュースに含まれるGABAには高めの血圧の方の血圧上昇を抑えるはたらきがあります。血圧は交感神経から分泌されるノルアドレナリンというホルモンによって血管が収縮することで上昇します。

トマトジュースを飲んでGABAを摂取すると、GABAによってノルアドレナリンの過剰分泌を抑えることができ、血圧の上昇を抑制できるというメカニズムです。血圧が高めと指摘されている方もトマトジュースを摂り入れるのがおすすめです。(※5)

抗酸化作用で肌や細胞の健康を守る

トマトジュースに含まれるリコピンには強い抗酸化作用があります。紫外線や排気ガスなどの外部からの刺激やストレスによって活性酸素が必要以上に増えると、肌や細胞を攻撃し、疾病の原因やしわやたるみ、シミやくすみなどの肌の不調の原因につながるため、注意が必要です。

リコピンを摂取することで、活性酸素を消去して、肌や細胞を守るはたらきが期待できます。(※4,6)

むくみをやわらげる

トマトジュースに豊富に含まれるカリウムは、ナトリウムと関わり合って体の中の水分の濃度を調整する役割をもつ栄養素です。食事から塩分(ナトリウム)を多く摂り過ぎてしまうと、その塩分を薄めようとして水分をためこみ、むくみにつながります。

塩気の強いものが好きな方やお酒をよく飲む方などはとくににむくみやすいため、意識してカリウムを摂取しましょう。(※2,7)
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