欠かせない栄養素「たんぱく質」

鯖缶に豊富に含まれるたんぱく質は人の体の中で、筋肉、内臓、皮膚、髪といった各種組織をはじめ、目には見えないホルモン、酵素、抗体などの体の機能を調整する物質の材料でもあります。不足すると成長障害だけでなく、体力や免疫力も低下するため、バランスの悪い食事や食事制限などで不足しないように注意が必要です。(※10)

鯖缶の栄養を効率よく摂るポイント

缶汁ごと使う

鯖缶の栄養素を無駄なく使うポイントは缶汁まで使い切ることです。DHAやEPAは低温でも液体の油で、EPAは特に加工によって流れ出やすいことから缶汁中にも溶け出しています。

また、ビタミンB12も水溶性のビタミンのため、煮汁に溶け出しやすい性質をもつ栄養素です。汁ごとスープにしたり、煮込み料理やパスタなどにしたりするとよいでしょう。(※6,7,8)

加熱し過ぎない

鯖缶に豊富に含まれるDHAやEPAは不飽和脂肪酸のなかでもオメガ3系の脂肪酸に分類され、酸化や熱に弱い性質を持っています。魚の場合は刺身のように加熱せずに食べられるものの方が摂取効率がよいといわれ、そのまま食べられる鯖缶もできるだけ追加の加熱は少なくするほうがおすすめです。(※8,11)

食べ過ぎない

鯖缶には水煮以外にも味噌煮や味のついているタイプなど、塩分を多く含んでいるものもあります。購入する際はよく確認するようにしましょう。また、DHAやEPAなど体に良い脂質が多く含まれているとはいえ、極端に食べ過ぎてしまうとエネルギーの摂り過ぎにもつながることから、適度に摂り入れるようにしてください。(※11)

鯖缶を上手に利用しておいしく栄養素を摂り入れよう

鯖缶に含まれる栄養素は体に嬉しいはたらきをもつものが多く、上手に使えば効率よく栄養素を摂取できます。普段から魚を食べる習慣がない方や、魚の処理が面倒だと感じる方には特におすすめです。鯖缶を使って、DHAやEPA、カルシウムなどの不足しやすい栄養素をおいしく食べましょう。
【参考文献】
(2023/08/21参照)
※掲載情報は記事制作時点のもので、現在の情報と異なる場合があります。

編集部のおすすめ