ライター : 川島 尚子

管理栄養士 / パティシエ

糖質制限中に蕎麦を食べても大丈夫?

糖質制限中に蕎麦を食べる場合は食べ方に注意が必要です。糖質制限はここ数年で注目が高まり、健康や美容のために取り組む方が増えています。コンビニや飲食店でも糖質オフの商品が増えたことからも、誰でも手軽に糖質を抑えた食事を取り入れやすくなりました。

蕎麦は穀類が原料で、糖質量をある程度含んでいるため、糖質制限中に食べる場合は食べ方を工夫する必要があります。(※1)

蕎麦に含まれる糖質の量は?

蕎麦に含まれる糖質とエネルギー

ゆでた蕎麦に含まれる糖質は可食部100gあたり23.1gです。それに対してエネルギーは130kcalとそこまで高くはありません。これは脂質が1.0gとほとんど含まれていないことから、低エネルギーになっていると考えられます。

ただし、蕎麦のつけ汁や天ぷらなどは含まない場合の糖質、エネルギー量のため、トッピングのある蕎麦は注意が必要です。(※1)

蕎麦のGI値

GI値とはグリセミック・インデックス(Glycemic Index)の略で、食後に血糖値がどのくらい上昇するかを示す指数のことです。同じ量の炭水化物の量を含む食品でも、その糖質や食物繊維などの量によって血糖値の上がり方には差が出ます。

GI値が70以上の高GI食品ほど血糖値を上げやすく、GI値が55以下の低GI食品ほど血糖値を上げにくいとされます。蕎麦のGI値は46であり、低GI食品です。(※2,3)

ほかの麺の糖質量とGI値を比較

麺の種類糖質量GI値
蕎麦(ゆで)23.146
うどん(ゆで)20.362
中華麺(ゆで)26.477
パスタ(ゆで)29.263
糖質量はそれぞれ可食部100gあたり(※1,3,4,5,6,7,8,9)
糖質量に注目すると、蕎麦はうどんより糖質量が多く、糖質制限中はうどんのほうがよいように見えます。しかし、GI値は蕎麦のほうが低く、低GI食品であることから血糖値の急上昇を抑えるには蕎麦のほうがよいと言えるでしょう。

中華麺やパスタは蕎麦より糖質量も多く、GI値も高いため、糖質制限中には食べ過ぎないように注意が必要です。

糖質制限中に蕎麦を食べるときの注意点

糖質制限中に蕎麦を食べるときに注意すべきこと

  1. 食べる量と種類に気をつける
  2. 一緒に食べるものに気をつける
  3. よくかんでゆっくり食べる

食べる量に気をつける

蕎麦は低GI食品であり血糖値は上がりにくいですが、糖質量はある程度含むため、一食あたりの量が多くなりすぎないように注意しましょう。また、蕎麦の粉には種類があり、外側の皮に近い部分を挽いた粉のほうが食物繊維量は多く、糖質量が少ないです。

ほかにも乾麺や総菜として売られている蕎麦は、つなぎとして小麦粉が使用されている場合があります。小麦粉のほうが蕎麦粉より糖質量は多いため、市販の蕎麦を食べる際は原材料表示を見て確認しましょう。(※10,11,12,13,14)
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