ライター : さとけん

監修者 : 工藤 孝文

みやま市工藤内科 院長

野菜オンリーのダイエットがNGな理由

ダイエットのために食事内容を変える際、一気にお肉や炭水化物を禁止して、野菜中心のメニューにしていませんか? 栄養面でもカロリー面でも、野菜をたくさん摂ることは良いことですが、お肉を極端に制限してしまうことで思わぬ落とし穴があるのです。

たんぱく質の不足

たんぱく質は、筋肉や血液、臓器などの主成分となる重要な栄養素です。炭水化物・脂質と並んで「三大栄養素」とも言われています。 しかし、野菜だけの食事では一日に必要な量のたんぱく質を摂取するのはむずかしいでしょう。健康な身体を保つためには、ある程度肉類や魚介類から動物性たんぱく質を摂り入れることが必要なのです。 たんぱく質が不足すると、筋肉量の減少・免疫力の低下・髪や肌のトラブルなど、さまざまな部位に影響が出てしまいます。(※1)

たんぱく質不足が続くと痩せにくい身体に

ダイエット中は基礎代謝が特に重要になりますが、筋肉量が減少することで基礎代謝も低下します。(※2)基礎代謝が低下すると、同じ生活をしていてもカロリーを消費しにくくなります。 野菜だけの食生活をしていると、摂取カロリーこそ低いものの、結果的に痩せにくい身体になってしまうのです。

赤身肉のメリットとダイエット効果

低カロリー・低脂質・高たんぱくの優秀食材!

ダイエット中には、肥満のもとになりやすいカロリーや脂質の摂取は抑えて、筋肉のもとになるたんぱく質はしっかり摂取したいところ。お肉の中でも赤身肉は、特にダイエット向きの栄養バランスなんです。 脂身が多いバラ肉と比較してみましょう。 ・和牛バラ肉(脂身あり・生) カロリー 517kcal/脂質 50.0g/たんぱく質 11.0g ・和牛もも肉(赤肉・生) カロリー 193kcal/脂質 10.7g/たんぱく質 21.3g ※どちらも100gあたり(※3) 同じ牛肉でも、部位によってこんなに含まれている栄養素が違います。現代の食事ではカロリーも脂質も過剰摂取しがちになるため、賢く食材を選びたいですね。

L-カルニチンで脂肪を燃焼!

赤身肉に豊富に含まれる「L-カルニチン」は、脂質の代謝に欠かせない栄養素です。脂質の代謝とは、脂質がエネルギーに変換されること。 脂質の代謝は細胞のミトコンドリア内でおこなわれています。脂質は体内に入るとまず脂肪酸に分解され、L-カルニチンのサポートによりミトコンドリア内に運ばれます。(※4) つまり、L-カルニチンを摂取することによって脂肪の代謝がスムーズにおこなわれるようになり、体脂肪として蓄積されにくくなるのです。
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