うな丼は偶然誕生した

うな丼が誕生したのは、江戸時代後期とされています。誕生の由来は諸説あるものの、偶然生まれたという説が有力。

現在の茨城県龍ケ崎市で、渡し船を待っていた客がうなぎの蒲焼とごはんを頼んだところ、船が出発する時間になってしまいました。そこで丼に蒲焼をのせて皿を蓋代わりにしたまま出発したところ、船が到着する頃にはちょうどよく蒸されておいしかったそうです。

その話を聞いた近隣の茶屋が、同じような料理を提供するようになり広まったといわれています。

うな重の重箱は高級感を表すため

前述のうな丼の誕生に縁があるとされていた客は、江戸の芝居小屋に資金提供をおこなっていた人物でした。当時、芝居小屋での食事は重箱に入って提供されていたため、自身の芝居小屋でうな丼を重箱に盛り付けるスタイルを考案。

蓋が付いていることで冷めにくく、漆塗りの重箱に盛り付けることで見た目がよくなりました。当時から高級だったうなぎの魅力をより効果的に表すことができたことから、江戸を中心にうな重が知られるようになったといわれています。

【まとめ】うな重とうな丼の違い

うな重うな丼
盛り付けの違いうなぎの蒲焼を丼に盛り付けたものうなぎの蒲焼を重箱に盛り付けたもの
値段の違い・うな丼にくらべて高い
・身が厚くて太い胴の部分が使われることが多い
・肉厚で味がよい部分なので高い
・うな重に比べて安い
・うなぎの頭や尾が使われることが多い
歴史の違い江戸時代後期に偶然生まれたうな丼を重箱に盛り付けてより魅力的にするため生まれた

うな重とひつまぶしの違い

うな重に見た目が似ている「ひつまぶし」との違いも気になるところ。ひつまぶしは愛知県名古屋の郷土料理うな重は東京の郷土料理である点に違いがありますよ。

また、ひつまぶしは、おひつに盛り付けたごはんに短冊切りにしたうなぎをのせる料理です。刻みねぎや海苔などの薬味と一緒に食べたり、だしをかけてうな茶漬けにしたりする点にもうな重との違いがあります。

うな丼とうな重の違いはボリュームにあり!

うな丼とうな重の一番の違いは、盛り付ける器。丼にくらべて重箱のほうが大きいため、ごはんとうなぎの量が多くなり、値段が張ります。基本的に、丼でも重箱でもうなぎの質や焼き方に差はないので、迷ったときはおなかの空き具合で選んでも良いでしょう。

奮発したい日やスタミナをつけたい日に、ぜひうなぎを味わってみてくださいね♪
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