味覚の細胞を作る「亜鉛」

明太子には、100gあたり2.7mgの亜鉛が含まれています。

亜鉛は体内で筋肉や骨中に含まれ、たんぱく質の再合成やDNAの合成、骨の成長などに必要不可欠です。また、味覚を感じる味蕾(みらい)細胞を作るはたらきがあります。そのため、亜鉛が不足するとたんぱく質やDNAがうまく作られず成長に障害が起きたり、味を感じにくい味覚障害になったりするおそれも。(※1,9)

記憶力の向上に役立つ「DHA」

明太子には、100gあたり530mgのDHAが含まれています。

DHAはドコサヘキサエン酸の略称で、青魚に多く含まれる不飽和脂肪酸です。脳の構成成分として、情報伝達をスムーズにするはたらきがあります。「魚を食べると頭が良くなる」と言われるのは、記憶力の向上に良い影響があるとされているからです。

体内で作ることができないので、DHAを含む食べ物から摂るようにしましょう。(※10,11,12)

明太子の栄養をほかの魚卵と比べると

カロリーたんぱく質ビタミンEビタミンB1ビタミンB2ビタミンB12亜鉛
明太子121kcal21.0g6.5mg0.34mg0.33mg11.0μg2.7mg
たらこ131kcal24.0g7.1mg0.71mg0.43mg18.0μg3.1mg
いくら252kcal32.6g9.1mg0.42mg0.55mg47.0μg2.1mg
数の子139kcal25.2g5.1mg0.15mg0.22mg11.0μg2.3mg
(※1,13,14,15)
明太子のカロリーやさまざまな栄養素が多いのか、ほかの魚卵と100gあたりで比較してみましょう。

この中でもっとも低カロリーなのは、明太子の121kcal。反対に一番カロリーが高いのはいくらであることがわかります。また、明太子とたらこは、どちらも「すけとうだらの卵巣」から作られます。そのほかの原材料や加工方法が異なり、各栄養素にも少しずつ違いが見られますよ。

明太子の栄養は食べすぎるとデメリットがある?

デメリット

  1. 塩分が含まれている
  2. 胃腸を刺激する
  3. プリン体が含まれている

塩分が含まれている

日本人の食事摂取基準によると、食塩の目標量は一日あたり男性7.5g未満、女性6.5g未満。明太子の塩分含有量は100gあたり5.6gと、塩分量が多い食品です。そのため、食べ過ぎは塩分の過剰摂取につながります。塩分を摂り過ぎるとむくみや口の渇きのほか、血圧が高くなるおそれがありますよ。(※1,16)

胃腸を刺激する

塩漬けして作られる明太子。そのため、塩分量が多く、胃酸の分泌を高めるおそれがありますよ。また、胃の中で塩分濃度が高まると、胃の粘膜が傷つき炎症を起こすことも。胃腸の調子がすぐれない場合は、控えめにしましょう。(※16,17)
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