ガレットとクッキーの違い

そば粉を使るもの以外にも、「ガレット」という名前が付く料理・お菓子は複数あります。なかでも「ガレット・ブルトンヌ」は、近年日本でも知名度を上がってきている焼き菓子。

厚焼きのクッキーといった風情で、サクサク、ホロホロの食感が特徴です。普通のクッキーに比べると分厚く、表面に模様を施したり、ラム酒が入っていたりと、見た目・作り方の点で違いがあります

そば粉のガレットだけじゃない?種類と特徴

ガレットには、ブルターニュ地方の古い言葉で「平たくて丸いもの」という意味があります。そのため、そば粉のガレット以外にも、平たくて丸い菓子の総称として使われることも。また、そば粉のガレットにもさまざまな種類があります。メジャーなガレットの特徴を知っておくと、お店で注文するときにスムーズですよ。

ガレット・コンプレット

「galette complète(ガレット・コンプレット)」は、卵・ハム・チーズ入りのガレットです。ガレットのなかでもポピュラーな種類。生地にハムとチーズをのせたら、中央の卵を割り入れて焼きます。卵が半熟になったら四隅を折ってできあがりです。

「コンプレット」とは、フランス語で「完全な・完成した」を意味する言葉。数あるガレットのなかで完結したおいしさと世界中で人気です。

ガレット・ソーセージ

「galette saucisse(ガレット・ソーセージ)」は、そば粉のガレットとイル=エ=ヴィレーヌ県名物の豚肉ソーセージをあわせた伝統料理。お祭りや市場などの屋台でよく食べられる、ブルターニュ風のホットドッグです。

ソーセージをじっくり炒めて、玉ねぎと一緒にガレットで巻いているのが特徴。ボリューム満点で食べ応えがある料理です。

ガレット・デ・ポムドテール(じゃがいものガレット)

「galette de pomme de terre(ガレット・デ・ポムドテール)」は、千切りにしたじゃがいもで作る料理です。フライパンや鉄板に平たく薄く広げ、香ばしく焼き上げます。

塩こしょうでシンプルに味付けるほかに、チーズやきのこなどを挟むことも。カリッとした食感が特徴で、おつまみや付け合わせとして人気がありますよ。

ガレット・ブルトンヌ(厚焼きクッキー)

フランス語で「ブルターニュ風」という意味をもつ「galletes Bretonnes(ガレット・ブルトンヌ)」。イギリスから伝わったビスケット「ショートブレッド」に、ブルターニュ地方の特産である有塩バターを加えて作られたのが始まりです。

たっぷりのバターとサクサクの軽い口当たりが特徴。厚さ2cmほどあるクッキーの表面に入っている独特の模様は、太陽の光を表していますよ。

なお、フランスでは薄焼きサブレのことをガレット・ブルトンヌと呼び、厚焼きのものは「パレ・ブルトン」と呼ばれています。
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