ライター : FOODIE

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この記事は、三越伊勢丹が運営する、「FOODIE」の提供でお送りします。
丸鶏の中に高麗人参やもち米などを詰めて煮込む、韓国の伝統料理「参鶏湯(サムゲタン)」。ポカポカ温まるイメージから日本では寒い季節に食べたくなる人も多いと思いますが、韓国では暑い夏に食べるスタミナ料理として有名です。
高麗人参やなつめ、にんにく、しょうがなど、滋養のつく食材がたっぷり入った参鶏湯は、疲労回復や夏バテ予防、風邪対策にぴったりです。一度作り方を覚えておくと、夏はもちろん、忙しい年末や季節の変わり目など、あらゆるシーンで役立つこと間違いなし!
そこで今回は、丸鶏で作る本格的な参鶏湯の作り方を伊勢丹新宿店の<韓国料理 韓食 古家>の大武久人さんに教えてもらいました。

「難しそう…」と思うかもしれませんが、食材さえそろえればあとは煮込むだけなので、意外と簡単に作れますよ。また丸鷄が手に入らない場合の作り方も紹介しているので、あわせてチェックしてみてください。

本格的な参鶏湯を作る、外せないポイント

ポイント① 鶏肉は1羽丸ごと煮込んで旨みを引き出す!

メイン食材である鶏は丸鷄を使用するのがおすすめ。1羽丸ごと煮込むことで、鶏肉の身と骨からだしがしっかり出て、味わいが奥深くなります。

丸鷄は精肉店などで注文すれば入手可能。クリスマスシーズンなどは店頭に並ぶことも。手に入らない場合は代替案もあるので要チェック!

ポイント② 高麗人参など滋養のつく食材をたっぷり入れて風味アップ!

薬膳料理といわれる参鶏湯は、滋養のある食材と漢方を組み合わせることが重要なポイント。特に「参鶏湯」の名前の由来にもなっている、「参=高麗人参」は欠かせない食材です。そのほか干しなつめや栗、にんにく、しょうが、長ねぎなど、スタミナのつく材料をたっぷり入れてじっくり煮出すと、滋味深いスープに仕上がります。
なるほど。薬膳料理なので、高麗人参は欠かせないんですね! しょうがやにんにく、長ねぎまで入れるなんて、とっても体に良さそう。丸鷄は確かに12月になるとよく店頭で見かけるので、ぜひチャレンジしてみたいです!
それでは、実際にレシピを見ていきましょう。

1羽丸ごと煮込むからおいしい! 専門店が教える参鶏湯の本格レシピ

<材料>(2人分)

・丸鶏(頭と足先を落として内臓を除いたもの)……1羽(600〜700g。1キロ以下のもの)
・もち米(1時間ほど水に浸けてからザルにあげる)……75g
・高麗人参……3本
・干しなつめ……3個
・むき栗……1個 ※市販の栗の甘露煮で代用可
・銀杏(殻と薄皮をむいたもの)……2粒
・にんにく……3片
・しょうが(皮付きのまま薄くスライスする)……1と1/2片分(20g)
・昆布(10cm四方のもの)……1枚
・長ねぎの青い部分……1本分
・玉ねぎ(横に半分に切って、さらに厚みを半分に切る)……1/2個
・黒こしょう(粒)……10粒
・仕上げ用
白髪ねぎ、あれば薄焼き卵、塩、こしょう、あれば高麗人参酒……各適量
「材料少なめのとてもシンプルなレシピです。韓国では、もっと多くの漢方を入れる場合も。高麗人参や干しなつめは手に入りにくいかもしれませんが、滋養強壮に欠かせない食材なので、ぜひ入れるようにしてください。

韓国食材の専門店などで購入可能です。丸鶏は今回1キロのものを使いましたが、大きすぎると味が入らないので、600〜700gの小ぶりのものを選ぶといいでしょう」

【丸鷄が手に入らない場合は?】

丸鷄で作るのが難しい場合は、骨からスープが出る鶏手羽や骨つきもも肉で代用可能。具材は詰めるのではなく、鶏肉と一緒に水で煮込めば問題ありません。ただし、もち米は水分を吸いやすいので、普通にもち米を炊いて、温め直すタイミングで加えるといいでしょう。

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