ライター : macaroni 編集部

プロが太鼓判を押す、秋の注目旬食材をご紹介!

Photo by Asuna Igari

栗やぶどう、かぼちゃなど、おいしい食べ物がたくさん実る秋。旬の食材を使った料理は、特別感があってなんだか幸せな気分になりますよね。

王道の旬食材も良いですが、少し深掘りすると、一部の地域でしか栽培されていないもの、生産量が少なくスーパーにあまり並ばないものもたくさんあります。

そこでこの記事では、多種多様の野菜を取り扱う「築地米金」に今の時期に旬を迎えるおすすめ食材をお聞きしました。新しい食材に出会うきっかけとして、ぜひ参考にしてみてください。

Photo by Asuna Igari

築地市場「築地米金」野菜ソムリエ/芹田由美子さん 創業当初からスタッフで無類の野菜好き。2015年に野菜ソムリエの資格を取得。契約農家に直接足を運び、店舗に置く食材ひとつひとつに愛情を持つことを大事にしている。新しい野菜を発掘するためにも、情報を得ては農家や生産地に足を運ぶ。対面販売をメインに生産者と購入者を繋ぐ橋渡しをしている
築地市場に店舗を構える築地米金は、さまざまな新鮮野菜が手に入る、いわば野菜のセレクトショップ。スタッフ全員が野菜ソムリエの資格を持ち、レストランのシェフにレシピの考案をするほど野菜に精通しているお店です。

スタッフである芹田さんにご紹介いただくのは、北は青森県、南は愛知県と全国から仕入れている選りすぐりの商品。それぞれの特徴だけでなく、芹田さんおすすめの食べ方も必見です!

1. 秋の珍味!『香茸(こうたけ)』

Photo by Asuna Igari

「こちらは、長野県産の香茸(こうたけ)と言い、松茸と同じくらい珍しい食材。9月末〜10月が旬で、土壌の栄養が豊富な山に群生するきのこです。

焦がししょうゆのような芳ばしい香りが特徴で、近くに置いておくとふんわりと匂いがします。きのこ特有の苦味が少しありますが、噛むと凝縮された旨味が口いっぱいに広がり、クセになる味わいなんです。

基本的には、一度乾燥させてから使います。香茸を裂いて、平置きで2〜3日自然乾燥させると長持ちしますよ」

山の珍味で作る炊き込みご飯は絶品!

Photo by Asuna Igari

「まず下処理として、乾燥させておいた香茸を水でもどし、灰汁を取り除きます。灰汁が強いため、調理する前に2回ほど煮出して黒い灰汁を出し切ってから使いましょう。

香茸を贅沢に堪能すべく、おすすめは炊き込みご飯!普段の炊き込みご飯と同じように炊けばOKです。芳ばしい香りと噛むと広がる旨味をぜひ楽しんでください。

また、香茸は香りが強いため、肉や野菜と一緒に炒めても風味を損いません。炒めものとも相性バッチリです」

2. 東北地方で採れる『みずの実』

Photo by Asuna Igari

「秋田県や青森県で親しまれている、みずの実は山菜。山菜というと春のイメージがありますが、みずの実は東北地方で採れる、秋が旬の “みず” という山菜の実なんです。

味にクセがないのでいろいろな料理に合います。シャキッとした歯応えがあり、噛んでいくとトロトロな食感に変わりますよ」

シンプルなお浸しで食感を楽しむ

Photo by Asuna Igari

「天ぷらにしても良いのですが、私はお浸しにするのが好きです。シンプルにしょうゆベースのお浸しにして、みずの実のおいしさを噛みしめます!

食感が楽しい食材のため、ゆですぎないように注意しましょう。ゆでると20秒程度で赤茶色の実が緑色になるので、色が変わったらザルに移して水を切り、味付けをしてください。ひと晩冷蔵庫で寝かせると味がしっかり馴染みますよ。

あとは、料理のメインとしてではなく、豆腐や茶碗蒸しの上にちょこんとのせるのもいいですね♪」

3. 変幻自在の秋野菜『真菰茸(まこもだけ)』

Photo by Asuna Igari

「ねぎのような見た目のこちらは、真菰茸(まこもだけ)と言います。きのこのような名前ですが、じつはイネ科の野菜。その年の気候等にもよりますが、おいしく食べられる旬は9月下旬〜10月中旬頃と短いんです。ぜひこの時期に手にとってほしいですね!

ほんのりとやさしい味わいで、コリコリ、シャキシャキといった若竹とエリンギの中間くらいの食感が特徴です。調理するとやわらかくなるうえ、味にクセがないので、老若男女問わず親しまれています」
※掲載情報は記事制作時点のもので、現在の情報と異なる場合があります。

編集部のおすすめ