ライター : macaroni 編集部

食のプロが語るおいしい旅案内

食のスペシャリストである料理家さんに、過去の旅で出会ったおいしいごはんとそのレシピを教わる連載がスタートしました。

自粛ムードが漂う昨今、なかなか旅行ができずもやもやしている人も多いはず。そこでこの記事では、食のプロである料理家さんに、思い出に残る旅先とその国で出会った忘れられない料理について、手軽にマネできる再現レシピとともに教わります。

みなさんもご自宅で旅気分を味わってみてはいかがでしょうか。

教えてくれた人

Photo by yasuhiro watanabe

料理家 / 渡辺康啓さん 鳥取県生まれ。有名アパレルブランド勤務時代に、お客さまから言われたひと言で料理の道へ進むことを決意。ケータリング事業からスタートし、2007年に料理家として独立。現在は料理教室をメインに福岡と東京の2拠点で活動している。本場イタリアで出会った味をそのまま再現するスタイルは受講者に人気。著書に「春夏秋冬 毎日のごちそう」(マガジンハウス)、「果物料理」(平凡社)など

渡辺さんのおいしい旅の記憶は?

Photo by yasuhiro watanabe

料理家として独立して以来、渡辺さんが毎年のように旅行しているのがイタリア。もう10回以上も訪れているといいます。

「昔からイタリア料理は好きでしたが、料理家になるまで現地には一度も行ったことがありませんでした。初めて訪れた場所はシチリアです。料理がおいしいのはもちろん、切り立った山に真っ青な海という景観も素晴らしく、とても印象に残っています。

イタリアのおもしろさは、それぞれの州によって食材も料理も違うところ。例えば北はバターやチーズが有名で、南に行くほど野菜やオリーブオイルが豊富になります。そして現地の人が“イタリアって国はない”というほど、それぞれの州に独立した文化があって料理もさまざま。行くたびに新しい発見のある国ですね」

忘れられない料理は「スパゲッティポモドーロ」

Photo by yasuhiro watanabe

「イタリアで食べた料理はどれもおいしく、思い入れが深くて選べない」と悩んでいた渡辺さん。しばらく悩んだ末、教えてくれたのが“スパゲッティポモドーロ”というパスタでした。
「出会ったのは2年前、ローマにあるレストランで。ひっそりとした佇まいで、知らなければ通り過ぎてしまいそうな隠れ家的お店なんです。私はローマに住む友人に案内してもらいました。

素朴な家庭料理を出しているお店で、どれもおいしいんですが、なかでも忘れられないのはスパゲッティポモドーロ。トマト・パスタ・チーズと至ってシンプルな材料を使う基本的なパスタなんですが、なぜかとっても奥深い味わい。まさにイタリア料理の神髄を表している料理だと思いました」

お話を聞いているだけでも、そのときの感動が伝わってくるよう!さっそくイタリアの伝統的なパスタ“スパゲッティポモドーロ”の作り方を教えていただきました。

スパゲッティポモドーロのレシピ

Photo by yasuhiro watanabe

材料(1人分)※ソースは3〜4人分できあがります

・パスタ……100g
・トマト水煮瓶詰め……1本
・にんにく……1片
・オリーブ油……適量
・塩……適量
・パルミジャーノチーズ……お好みで

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