作り方

1. 酢飯を3等分し、ボウルや容器などに分ける。ひとつの酢飯に抹茶もしくは粉末緑茶を混ぜ込む(緑)
2. ボウルにしそ梅酢と砂糖を入れて混ぜ合わせ、よく溶かす
3.
残りのふたつの酢飯のひとつに2を混ぜ込む(赤)。残った酢飯はそのままにしておく(白)
4. 緑、白、赤の順にプラスチック容器に詰めて上から押し、容器から取り出して菱形に切る

2. 【奈良】赤膚焼(あかはだやき)

Photo by 中川政七商店

赤膚焼の豆皿 鹿と松 3寸 2,200円(税込)
神谷さん:
「ふたつめは、奈良の赤膚焼(あかはだやき)です。奈良市五条山一帯で作られる焼き物を総称して赤膚焼と呼ぶそうです。起源は諸説ありますが、豊臣秀吉の弟が土地を収めた際に陶工を呼び、お茶の道具を作らせたのがはじまりだといわれています。

最近では、奈良の美しい風景“奈良絵”が描かれたものが赤膚焼の代表的なイメージとして定着しつつありますが、その作り方やデザイン性にはじつは特別な決まりやルールはないんです。特徴といえば、蔵元ごとに異なる多種多様な見た目と、土の色味。五条山一帯の土の層が薄いことから、採取場所によって違う土の色味になるのだそうですよ。

奈良ののんびりとした雰囲気がただよう郷土モチーフはとてもかわいらしく、癒しを与えてくれます。こちらの豆皿にも鹿が描かれているので、小さいお子さんにも喜ばれそうです」

奈良の春の風物詩を再現!「糊こぼし風手毬ずし」

Photo by あんりちこ

神谷さん:
「“糊こぼし”とは、奈良の東大寺に咲く椿の品種のこと。思わず見惚れてしまうほどの美しい花なのですが、紅色の花びらに白い糊をこぼしたかのような模様があることから、この名前が付けられたそうです。

糊こぼしは、奈良ではとてもなじみ深いお菓子でもあります。なぜなら、春の訪れを告げる行事として知られる東大寺二月堂の“お水取り”の時期には、この花を模した生菓子が作られるからです。

そんな糊こぼしの要素を、お内裏さまとおひなさまに見立てた手まり寿司に加えてみました。赤かぶが手に入ればぜひ赤かぶで作ってみてほしいですが、ない場合は白かぶを梅酢に漬けてください。錦糸卵や沢庵などの黄色味を足すと春っぽさが増して、ひなまつりらしいひと品に仕上がりますよ」

材料(4個分)

・酢飯……1合分(温かいご飯にすし酢を混ぜておく)
・赤かぶ……小さめ1/4個(なければ白かぶでもよい)
・白かぶ……小さめ1/4個
・すし酢……大さじ1杯(赤かぶがなければ半量はしそ梅酢に)
・塩……少々
・たくあん(細切り)……適宜(錦糸卵でもよい)

作り方

1. かぶをスライサーで薄く切ったら、かぶをボウルや容器などに入れ、塩を振ってしんなりするまで待つ
2. 1がしんなりしたら、しっかり水気を絞る
3. すし酢を入れたボウルや容器などに2を入れて数時間漬ける(赤かぶがない場合はしそ梅酢に砂糖小さじ1杯を入れてよく溶かし、かぶの半量を入れて漬け、色がつくのを待つ)。酢漬けしたかぶはしっかり水気を絞っておく
4. 酢飯を丸く握る。酢飯に3を巻いて、たくあん(または錦糸卵)のせる

3. 【長崎】波佐見焼

Photo by 中川政七商店

BARBAR 狛猫 たたら3寸皿 1,760円(税込)
神谷さん:
「波佐見焼は、長崎県の中央北部に位置する波佐見町付近で作られる陶磁器です。その歴史は約400年と非常に古いのですが、注目されるようになったのはわりと最近のこと。じつは2000年代までは有田焼として出荷されていたんです。

技法に定型化したルールがない波佐見焼は、自由な発想で作られるため、型にはまらないデザインが特徴。波佐見焼というと磁器のイメージが強いかもしれませんが、陶器も作られているんですね。

2ひきの猫と花が描かれたこちらの豆皿は明治初期の輸出用に作られた古、伊万里をイメージした陽刻のタタラ皿です。ちなみに、タタラ皿とは平らに伸ばした粘土を形にした皿のことをいいます。猫は対になっていて、狛犬ならぬ狛猫として魔除けの意味も担っているそう。猫がとってもキュートで、女の子が好きそうなお皿ですよね。鼠色、露草、橙の3色作られていますよ」
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