7. 型に流し入れる

6の生地を1の型に流し入れます。

8. オーブンで焼く

220℃に予熱したオーブンで45分ほど焼きます。
「オーブンの中段から上段に入れると、焦げ色がつきやすくなります。ただし、焼いている途中で生地がふくらむので、庫内の天井にくっつかないよう気をつけましょう。すぐに火が通る材料しか使っていないので、焼き上がりは表面の焦げ具合を目安に判断してください」

9. 粗熱をとる

型のままケーキクーラーなどにのせ、完全に冷めるまで半日ほど置きます。
「焼き立ては生地がふくらんでいますが、冷めると中央部分が沈みます」
冷めたら型から外し、好みの大きさに切り分けます。
「ハサミで少しだけ切り込みを入れたら、側面のオーブンシートをそのまま手でビリビリと破きましょう。型の底の部分と紙は、切り分けて器に盛るときに外すようにすると、形が崩れる心配がありません」

しっとり、濃厚! 絶品チーズケーキの完成

完成したバスクチーズケーキを切り分けると、まるでプリンのようになめらかで密度の凝縮した美しい断面がお目見え。
ひと口食べると、表面の香ばしい風味とクリームチーズの濃厚な味わいが口いっぱいに広がります。たっぷり入った生クリームとチーズのコクはありつつも、小麦粉が控えめなので後味は軽やか。飽きのこないシンプルなおいしさで、食べ進める手が止まりません!
「常温で食べるとやわらかな食感が、冷蔵庫で冷やすと生地が締まってしっかりした味わいが楽しめます。どちらもおすすめですよ」

塩をふってもおいしい!

バスクチーズケーキは、食べ方をアレンジすることも可能です。植松さんのイチオシは、塩を振ること。
「同じスペイン・バスク地方産の『アニャーナ』の粗めの塩をひと振りすると、味が引き締まって甘さが引き立ちます。ワインにもよく合いますよ。ほかにもレモンなど柑橘類の皮をすりおろしてたっぷり散らしたり、好みのジャムを水とレモン汁でのばしたソースをかけたりしても楽しめます」
材料も少なく、工程もいたってシンプルな絶品バスクチーズケーキ。何度も繰り返し作りたくなる、とっておきのお菓子です。

植松良枝さん

旬の野菜を使った料理を得意とする料理研究家。野菜づくりがライフワークで、季節に寄り添った食と暮らしに関するアイデアを発信している。
さらに国内外を旅し、多くの食文化に触れた経験から生み出される、世界各国のエッセンスを取り入れた料理も人気。『バスクバルレシピブック』(誠文堂新光社)、『春夏秋冬 ふだんのもてなし』(KADOKAWA)など著書多数。
提供元:

編集部のおすすめ