4. 唐辛子を入れて撹拌し、すり鉢ですり合わせる

Photo by 中川政七商店

神谷さん:
「最後に23を合わせていくのですが、フードプロセッサーにかける時間は意外と短いのです。柚子の皮と唐辛子が細くなって、全体的に混ざればOK。フードプロセッサーでも粒度は細かくできますが、刃で裁断すると角が立った味になってしまいます。

そのため、最後の仕上げにすり鉢を使う。この一手間を加えることによって舌触りが滑らかになるんですよね。すり鉢は、できるだけ重心が下にある大きめの物がおすすめです。すりこぎも長いほうが使いやすいですよ」

完成

Photo by 中川政七商店

目にも鮮やかな黄柚子胡椒が完成しました!柚子の香りがじつに爽やかで、かいだだけで幸せな気持ちになります。

神谷さん:
「ぜひ、おにぎりや白米にのせて食べてみてください!私も驚いたと同時に、食べた瞬間に本当に感動したんです。爽やかな柚子の香りがふわっとして、唐辛子の辛さも絶妙なバランスで、ついつい食べすぎてしまうので気をつけてくださいね(笑)。

なお、風味をそこなわないためにも、なるべく半年以内に食べ切っていただきたいですね。冷凍保存をすれば長く楽しむことができますが、柚子の香りがほかの食材に移りやすくなってしまうというデメリットも。その点、冷蔵保存のほうが乾燥を緩やかにさせられるため、香りは移りにくくなります」

鍋や煮物、汁物、炒め物など、さまざまに活用できる柚子胡椒。黄柚子胡椒もいろいろな料理に使って楽しみたいものです。そこで、“マダムゆず”の神谷さんがおすすめするアレンジレシピもお聞きしました。

「黄柚子胡椒」を使ったアレンジレシピ

黄柚子胡椒ネーズ

Photo by あんりちこ

<材料>
黄柚子胡椒……小さじ1杯
マヨネーズ……大さじ1杯

神谷さん:
「黄柚子胡椒とマヨネーズを合わせるだけの簡単アレンジソースです。マヨネーズが加わることでまろやかさがプラスされ、辛味も抑えられるのでお子様でもおいしく食べられます。割合は辛味を見ながらお好みで調整してくださいね。

ゆでたてのじゃがいもやスティック野菜にディップしたり、サンドイッチに使用したりすると、ほのかにゆずの香りが立ち、さっぱりとした味わいが楽しめます。お好み焼きにも合いますよ!」

黄柚子胡椒マヨソース

Photo by あんりちこ

<材料>
黄柚子胡椒……小さじ1杯
マヨネーズ……大さじ1杯
柚子果汁……1個分(あれば)
酢……大さじ1杯
粗挽き黒胡椒……適量(お好みで)


神谷さん:
「先ほどの黄柚子胡椒ネーズに、黄柚子胡椒を作った際に残った果汁と酢を合わせたソースです。もし果汁が足りない場合は、かぼすで代用できます。

温野菜やサラダに和えるのはもちろん、肉や魚のソテーに合わせたりパスタに絡めたりするのもおすすめ。チキン南蛮のソースにしてもさっぱりと食べられます」

黄柚子胡椒ソース

Photo by あんりちこ

<材料>
黄柚子胡椒……小さじ1杯
柚子果汁……1個分(あれば)
酢……大さじ1杯
はちみつ……小さじ1杯
粗挽き黒胡椒……適量(お好みで)

神谷さん:
「黄柚子胡椒に柚子の果汁と酢、はちみつ、黒胡椒を合わせた、少し大人のソースです。ドレッシングとしてサラダや冷しゃぶにかけて食べるのがおすすめですよ。

肉や魚をソテーする際も、このソースを使うとピリっとした辛さがアクセントになり、爽やかに食べられるのでぜひ一度試してみてくださいね」

このほかにも黄柚子胡椒は、バニラアイスやホワイトチョコ、クリームチーズにも合うのだそう。フレッシュな辛みや香りは甘みとの相性がよく、素晴らしいハーモニーが生まれるとのことなので、ぜひ試してみたいですね。

「黄柚子胡椒」でいつものメニューにアクセントを

黄柚子胡椒の作り方から、できたての黄柚子胡椒をおいしくいただけるアレンジレシピを、“マダムゆず”こと神谷よしえさんに教えていただきました。

黄柚子胡椒は柚子の選び方と唐辛子の取り扱いにさえ注意すれば、わりと簡単に作れることがわかりました。神谷さんいわく、“黄柚子胡椒作りは、素材の見極め方が重要”とのこと。こだわって作りたいという方は、神谷さんが厳選した素材がセットになった『黄ゆずごしょうキット』を中川政七商店オンラインで購入してみるのもよいかもしれません。

今年の冬はお手製の黃柚子胡椒で芳醇な香りと爽やかな味を楽しみつつ、いつものメニューをいろいろとアレンジしてみてはいかがでしょうか。
取材・文/鎌上織愛

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