偏愛歴50年！オムライスの世界【偏愛トーーク vol.9】 (2ページ目)

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「オムライスが日本生まれの料理だということを、ご存知でしたか？明治から大正時代に作り出された洋食。洋食は外国から入ってきた西洋料理を日本のご飯に合うようにアレンジしたもので、例えばカレーやコロッケなどが仲間です。

オムライスの独自性は、なんといっても “包む” ということ。炒めたライスをタマゴで包む料理は、世界中でも唯一オムライスだけです。天津飯、ガパオライス、ナシゴレンは上にタマゴをのせるだけで包まない。ロールキャベツは下ごしらえから包んであって、調理中に包むのではない。手先の器用な日本のコックだから生まれた料理かもしれません。

オムライスの元祖を名乗るお店はありますが、もっと以前からありそうな気がしていて『なぜ包むのか？』『いつ、だれが包み始めたのか？』が今の私のオムライス研究のテーマです。“包む” が風呂敷文化に由来しているとか、ケチャップの赤色が赤飯と同じようにおめでたい色という説もあります。

また、オムライスの未来予想もしています。令和の終わりには、オムライスは白いものになると予想。昭和はケチャップの赤色、平成はデミソースの茶色でしたが、令和はホワイトソースの白色になると思いますし、実際なりつつあります」

“オムラー” が推す絶品オムライスとは？

ベスト・オブオムライスと、おすすめポイントを教えてください。

ア・ヴォートル・サンテ・エンドー@東京・銀座

Photo by @kissyomurice

「ここのオムライスは、日本一美人なオムライス！ケチャップライスをタマゴで包み、ケチャップをかけた “正統タイプ” ですが、美しすぎてスプーンを入れられません。

タマゴは厚めでふわふわ、中のご飯は味の染みたしっとりタイプ。私が一番通っている店で、95回は行っています。お店は銀座四丁目交差点からすぐ、窓からは歌舞伎座が見えます。夜限定の牛肉オムライスやカレーオムライスなど種類も沢山あります」

最近食べた衝撃的なオムライスを教えてください。

デリティオーゾ0141@東京・御徒町

Photo by @kissyomurice

「白いオムライス。タマゴもソースも真っ白。でもナイフで切ると黄身がとろ〜りと流れて、動画撮影必須です。去年の衝撃度ナンバーワンでした。

“令和＝白いオムライス時代” というのを、体現したようなオムライス。また、中のご飯の具が魚介系のホタテやエビ、カニというのも珍しいです」

今後オムライスを通してどのような活動がしたいですか。

Photo by @kissyomurice

『お正油オムライス』／めぐろ三ツ星食堂@東京・目黒

「オムライスで世界制覇したい！SUSHI、RAMENに続いて、“OMURICE” が世界中に知られるメニューになることを目指します！オムライスの作り手や食べる人と繋がって、世界中にオム愛を発信していきたいです。

目標に向けて、日本に来た外国人の知り合いをオムライス店に連れて行く活動をやっています。韓国、中国、マレーシア、マカオ、サウジアラビア、スウェーデン、ドイツ、オランダ人などのみんなにオムライス食べてもらいました。米食文化のある東アジア圏ではOMURICEは受け入れやすいですが、お米を食べる習慣がなくて、半熟タマゴが苦手な欧米人。ハラルやベジタリアンなどへの対応が課題なのがわかりました。

でも、世界に広めたい OMURICE！世界中の人たちが『We Love OMURICE !!』と笑顔でオムライスを一緒に食べる時代に向かって……」