肩甲骨周囲のこり軽減

マッサージによって肩甲骨周囲の筋肉に対する血流が改善し、緊張して硬くなっていた筋肉がほぐれます。

四十肩・五十肩の改善

『四十肩』・『五十肩』とは、年齢とともに肩関節周囲の筋力が低下したり、周囲の筋肉が硬くなったりすることで、関節の動きが悪くなったり、痛みを伴ったりするものです。 肩関節は肩甲骨の受け皿に対して『上腕骨(肘から肩関節の間の腕の骨)』がはまる形で構成されているので、肩甲骨の動きが良いと、肩も動きやすくなります。 つまり、肩甲骨のこり解消が、四十肩・五十肩の改善にもつながるのです。

スポーツパフォーマンス向上

野球や陸上競技の投てき種目など、投げる動作を伴う競技では、肩甲骨の動きが大変重要な要素となります。 肩甲骨がよく動くことで肩関節の可動域が改善すると、より速く、より遠くまで球を投げることができることもあり、パフォーマンスの向上に直結します。 また、肩甲骨がしっかりと動くことで、肩関節や腕の筋肉に対する負担が減るので、ケガを防ぐことにもつながります。

肩甲骨のマッサージのやり方

肩甲骨のマッサージについて具体的なやり方をご紹介します。

肩甲骨内側マッサージ(菱形筋、僧帽筋中部線維)

肩甲骨の内縁には、肩甲骨を背骨側に引き寄せて胸を張る働きをする『菱形筋』や『僧帽筋』の中部線維があります。いずれも脊椎の『棘突起(背中から腰にかけて背骨の中央に並ぶ突起)』から、肩甲骨の内縁に向けて横方向に走行しています。 猫背姿勢によって肩甲骨が外側に流されることで、これらの筋肉に負担がかかったり、肩甲骨をあまり動かしていないことでこの筋肉にこりを感じたりすることも多いです。 そのため、マッサージでこの2つの筋肉をほぐしましょう。 1.柱や椅子の背もたれの角など、背中を押し当てることのできる、硬く安定した場所を探し、そこに片側の肩甲骨の内縁を当てます。 2.体重を後ろに預けるようにして、当てた部位に圧をかけていきます。 3.数秒圧をかけてはゆっくり姿勢を戻すという動きを何度か繰り返し、少しずつ当てる位置を上下左右に変えていきます。 4.慣れてきたら、狙った部位を当てたまま、肩関節をぐるぐる回すようにすると、ほぐれやすくなります。 5.片側のマッサージが終わったら、反対側も同様に行いましょう。

肩甲骨上部マッサージ(僧帽筋上部線維)

肩甲骨の上部には『僧帽筋の上部線維』や『肩甲挙筋』といった、肩こりの原因とされる筋肉があります。肩こりの方は、自然に手がいってしまう部位でもあります。 ここでは、それらの筋肉を効率よくほぐすことのできる方法をご紹介します。 1.ほぐしたい側と反対の手の人差し指から小指までをそろえて指先を軽く曲げ、ほぐしたい側の肩の上に当てます。 2.ほぐしたい側の肩の筋肉を伸張するように、反対側に首を軽く倒し、当てた4本の指の腹で圧迫します。 3.気持ち良いと感じる場所は長めに押し、少しずつ場所を変え、数秒間圧迫しては数秒間離すことを繰り返します。 4.慣れてきたら、頭をまっすぐにした状態で狙った部位の筋肉を圧迫し、そのままゆっくりと反対に倒しては戻すという動きを繰り返します。 5.片側のマッサージが終わったら、反対側も同様に行いましょう。
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