貧血対策に役立つ「鉄」

焼き海苔1枚(全形:3g)あたりには、0.3mgの鉄が含まれています。鉄は赤血球に含まれ、酸素を運ぶヘモグロビンの重要な成分です。不足すると貧血症状につながるおそれが。

海苔に含まれる鉄は非ヘム鉄といって吸収率が低めなので、動物性食品やビタミンCと一緒に摂ると吸収を高められますよ。(※1,2,8)

代謝や発育を促進する「ヨウ素」

焼き海苔1枚(全形:3g)あたりには、63µgのヨウ素が含まれています。ヨウ素は体内に含まれるほとんどが甲状腺に存在しているミネラルです。

ヨウ素には甲状腺ホルモンの成分として基礎代謝を維持・促進したり、幼児においては成長促進に欠かせないホルモンの材料になったりするはたらきがあります。ヨウ素は摂り過ぎても不足しても甲状腺がうまくはたらけなくなるため、適量を摂ることが大切です。(※1,2,9)

丈夫な骨をつくる「カルシウム」

焼き海苔1枚(全形:3g)あたりには、8mgのカルシウムが含まれています。カルシウムは体内にもっとも多く存在するミネラルです。

カルシウムは、骨や歯の主な構成成分になる栄養素です。そのほかに、細胞の分裂・分化、筋肉収縮、神経興奮の抑制、血液凝固作用の促進などのはたらきがあります。

不足すると骨や歯が弱くなり、幼児では骨の発育に影響が出ることも。高齢の方、特に閉経後の女性では、骨がもろくなる原因になります。(※1,2,10)

腸内環境を整える「食物繊維」

焼き海苔1枚(全形:3g)あたりには、1.1gの食物繊維が含まれています。食物繊維は腸内で善玉菌の栄養源となり増殖を助けるので、腸内環境を整えるのに役立ちますよ。

また、食物繊維と善玉菌を含む発酵食品を組み合わせると、より腸内環境を整える食べ方になりますよ。たとえば海苔とチーズ、海苔と白菜キムチなどの組み合わせが取り入れやすいです。(※1,2,11)

血液や血管の健康を維持する「EPA」

焼き海苔にはEPA(エイコサペンタエン酸)が豊富に含まれています。EPAは不飽和脂肪酸のひとつで、体内で合成することができない成分です。

EPAには免疫反応の調整のほか、血液がかたまるのを抑えたり、中性脂肪を下げたりするはたらきが期待できます。(※1,2,12,13)

韓国海苔や味付け海苔との栄養価の違い

重量カロリー糖質量たんぱく質脂質食物繊維カルシウム塩分
焼き海苔1枚(全形)/3g9kcal0.2g1.2g0.1g1.1g0.3mg8mg0g
味付け海苔1枚(8切)/0.4g1kcal0.1g0.1g0g0.1g0mg1mg0g
韓国海苔1枚(6×8cm)/0.6g3kcal0g0.1g0.2g0.1g0.2mg0mg0g
(※1,2,14,15)
焼き海苔と味付け海苔、韓国海苔を1枚あたりで比べると、全形の焼き海苔がもっとも栄養を含んでいるのがわかります。

同量で比べると、味付け海苔は糖質量が多く、韓国海苔は脂質が多いです。味付け海苔には調味料が、韓国海苔にはごま油が使われることで糖質量や脂質が多くなります。(※16)
※掲載情報は記事制作時点のもので、現在の情報と異なる場合があります。

編集部のおすすめ