ライター : milkpop

栄養士 / 製菓衛生師

「読み物として楽しい記事」をモットーに、情報を正確におもしろくお伝えできるよう日々研究中です。「食」の楽しさやおいしさが、たくさんの人に伝わりますように!

ボジョレーヌーボーの季節到来!

秋も深まり、今年もついにボジョレーヌーボーの季節がやってきましたね。解禁日がくると、お酒売り場がボジョレーヌーボーで埋まっている光景もよく目にするのではないでしょうか。 ボジョレーヌーボーといえばなんとなく「赤ワイン」というイメージですが、そういえば白いボジョレーヌーボーって店頭で見かけませんよね。赤やロゼがあるなら白があってもいいような気がしますが……果たしてボジョレーヌーボーの白ワインはあるのでしょうか?ないのでしょうか? 今回はその存在を求め、ボジョレーヌーボーの生い立ちから徹底調査してみました。

そもそもボジョレーヌーボーとは?

ボジョレーヌーボーとは、フランスのボジョレー地域で造られた新酒(ヌーボー)のことをいいます。現在では世界中で愛飲されていますが、もともとはその年に穫れたぶどうのできを確かめるため収穫後速やかに仕込んで作る、生産者達の「試飲用ワイン」といった立ち位置だったそうです。 なんだかそれだけ聞くと、赤ワインと同じくらい白ワインが並んでいても不思議じゃありませんよね。ではなぜ、ボジョレーヌーボーの白ワインは店頭に並ばないのでしょうか?どうやらそこには、法律で定められたボジョレーヌーボーの基準が深く関係しているようですよ。

ボジョレーヌーボーの基準

実はボジョレーヌーボーは「ガメイ種のぶどうを100%使ったもの」とフランスの法律で定められているのです。そもそもボジョレー地域で育てられているぶどうのほとんどは「ガメイ種」なのですが、こちらのぶどう「赤ワイン」か「ロゼワイン」しか作れません。 白ワインを造るためには「甲州ぶどう」や「シャルドネ」などの白ぶどうを使う必要があるのですが、そうすると「ボジョレーヌーボー」と名乗れなくなってしまうのです。なるほど、それなら解禁日に白ボジョレーヌーボーが見当たらない理由も納得ですね。

白のボジョレーは存在しない?

では、白のボジョレーは存在しないのでしょうか? いえいえ、そんなことはありません。新酒であるヌーボーにこだわらなければ、シャルドネ種で作った白ボジョレーも存在します。ただしボジョレー地域で白ワインはほとんど造られていませんので、かなりレアなワインにはなるようです。 かなりレアとなると日本で入手するのはなかなか難しそうですよね……。そもそもヌーボーではないので、わざわざ解禁日に飲むものなのか?というところも微妙なラインです。やはり、白ヌーボーの存在は幻なのでしょうか? ご安心ください、白ヌーボーはちゃんと存在しております。どうやらボジョレー地域のお隣にあるマコンという地域で造られているようですよ。

マコン・ヴィラージュ・ヌーボーとは?

その名も「マコン・ヴィラージュ・ヌーボー」。その名の通りマコン地域で造られている新酒です。間についている「ヴィラージュ」は村という意味で、マコン地域のなかでも「特別指定された村で収穫された」ということを表しているのだそうですよ。 マコン地域で造られる白ワインは辛口ですっきりとした口当たりのものが多く、ヌーボーも同じように辛口のものが多い傾向にあります。もともとブルターニュ地方の全白ワインの内3/4を生産している地域なだけあって、栽培されているぶどうのほとんどは「シャルドネ種」なのだそうですよ。 ボジョレーヌーボーが赤ワインでないと名乗れないように、マコン・ヴィラージュ・ヌーボーも白ワインでないと名乗れません。場所はお隣なのに、ワインの色は全く真逆なんておもしろいですね。

白ヌーボーが美味しい時期は?

白ヌーボーも解禁日はボジョレーヌーボーと同じです。ヌーボーはフレッシュさを味わうワインですので、できるだけ早めに開けて飲みきってしまうのがいいでしょう。渋みが少なく口当たりも軽いので、少し冷やして飲むとおいしく召し上がれますよ。 合わせる料理は、寒い季節ですのでグラタンなど温かいお料理がおすすめです。赤ヌーボーよりもすっきりしているので、薄味のお料理とのマリアージュを楽しむのもいいのではないでしょうか。炬燵に入って鍋と一緒に味わう、という日本でしか味わえない楽しみ方をするのもなかなか乙なものですよ。
Photos:5枚
ワインを選んでいる女性
テーブルに並べられている、グラスワインやピンチョス
ぶどうを収穫している様子
白ワインで乾杯している様子
白ワインを夕日にかざしている様子
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