時代を映した作品も多い!

もちろん、食べ物だけでなく、現代の風景を漢字1文字におさめた、ユニークな作品も多いのです。たとえば、「見」という漢字を少し傾けた漢字。こちらは、スマートフォンを見ながらうつむいて歩く「あるきスマホ」を表しています。漢字1文字で現代の一場面を切り抜けるなんて、おもしろいですね。 創作漢字コンテストは、毎年9月頃に行われ、誰でも応募することができます。受賞作品を見ながら、その解説を読むだけでもとても楽しいですよ。
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その自由度はいかに

漢字は、コミュニケーションのために使う道具のひとつなので、自分で「これはちくわという意味の漢字!」と思っていても、相手にも同じ認識がなければ使うことはできません。「え、これどういう意味?」ときかれて、「魚へんと合わせたこの◎はちくわの切り口を表していて……」とドヤ顔で説明しても白い目で見られてしまいそうです。

少しの変化で新しい意味に

もともとある文字の線の傾きを変えたり、実際には直線の部分を曲線に変えることで、その文字に新しい意味を持たせることができそうです。今回ご紹介した「ちくわ」の創作文字も、象形文字が作られた方法と同じ成り立ちだと言えます。たとえば、「目」という漢字も目のイラストを横向きに倒して、簡略化していった結果生まれた漢字ですよね。

漢字辞典に載る可能性だってある!

このように、既存の漢字に現代の風景をプラスすることで、新たな象形文字を作ることができます。新しく生まれた漢字が多くの人に広まり、使われるようになれば、いつの日か漢字辞典にも載るかもしれませんね。

食卓に「魚◎」を取り入れてみる?

記号が入った漢字があるとは驚きでしたね。それも、古典芸能である落語から生まれるとは……。言葉や文字、伝統芸能も成長し続ける生き物であるとわかりました。ぜひ、漢字の創作を楽しんでみてください。紙とペンがあればどこでもできますし、楽しく知的なひまつぶしになりますよ。
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