ライター : とも

子育てフードライター

沖縄の郷土料理「てびち」とは?

「てびち」にはふたつの意味があります。ひとつは「豚足そのもの」。もうひとつは、「豚足の煮込み料理」を指し、現在は「てびち=豚足の煮込み」として定着しています。

沖縄で豚肉料理が食べられるようになったのは14世紀頃。中国から豚が輸入されたことを機に、沖縄琉球王朝の宮廷料理に豚肉が用いられるようになったといわれています。

また、沖縄では、古くから「以類補類(いるいほるい)」という考えが根付いています。以類補類とは、自分の体調がよくない部分と同じ部位を食べるというもの。胃腸の調子がよくないときは豚の内臓を、足の具合が悪いときは豚足、というように豚の部位を余すところなく食べる文化が現在にも受け継がれています。

てびちの語源

「てびち」の語源は明確ではないものの、「手引き」が転じたという説があります。沖縄の方言では「てぃびち」と発音することも。

てびちの味

てびちは、塩やしょうゆなどで煮込むのが一般的。豚足というと脂っこいイメージがあるかもしれませんが、下ゆでして余分な脂を落としてから煮込むので意外とさっぱりしていますよ。箸を入れるとすっと切れるほどやわらかく、ぷるぷるの食感が特徴です。

「てびち」と「豚足」の違い

前述の通り、基本的にてびちと豚足は同じものを指します。ただし、地域やお店によって、豚のひずめを「ちまぐー」と呼び、てびちと区別する場合があります。

ぷるぷる♪ てびちの基本のレシピ

お店のようなてびちを作るには、豚足の下処理が大切です。たっぷりのお湯で下ゆでし、余分な脂を落とすのがポイント。煮込み調味料に黒砂糖や泡盛などを使うと、より沖縄の味に近づきますよ。弱火でじっくり煮込み、ぷるぷる食感を味わってみて。

煮込み以外にも!てびちの活用レシピ3選

1. 三枚肉の代わりに。てびちそば

沖縄グルメで人気の沖縄そば。三枚肉やスペアリブをトッピングするのが定番ですが、てびちをのせるのもおすすめ。レシピでは市販のてびちを使いますが、もちろん手作りでもOKですよ。甘辛いてびちとあっさりした沖縄そばが相性抜群です!
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