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サクマドロップスとは?
みなさん、「サクマドロップス」を聞いたことはありますか?名前ではなかなか思い浮かばないけど、パッケージを見れば「見たことある!」という人も多いと思います。
サクマドロップスは、太平洋戦争中の日本を舞台としたアニメ映画『火垂るの墓』にも登場。配給が途絶え栄養失調に陥った主人公の妹・節子の好物として描かれ、つらい時代を生きる支えとなっていました。
中身がなくなると、缶にお水を入れ色水として風味を味わう場面もあります。ドロップを手に入れたときの満面の笑みから、戦時中の苦しさを耐えしのぐ姿が伝わってきますよね。
販売元
みなさんが「サクマドロップス」と呼ぶドロップを販売している会社は2つあります。「佐久間製菓株式会社」と「サクマ製菓株式会社」です。「佐久間製菓株式会社」のドロップは75gと115gの赤色の缶のパッケージで販売されています。「サクマ製菓株式会社」のドロップは80gと120gの緑色の缶です。
ちなみに、「サクマ製菓株式会社」の他の定番商品は「いちごみるく」です。通勤通学の間になめきると恋が叶うというおまじないが有名ですね。試したことがある人は多いのではないでしょうか?
正式名称
2種類ある「サクマドロップス」ですが、映画『火垂るの墓』で出てきているのは、赤い缶のサクマ製菓株式会社の方の「サクマドロップス」です。正式名称は「サクマ式ドロップス」といいます。その名称は、商標登録も済んでいて、ドロップスの製法が「サクマ式製法」と呼ばれるところからきています。
歴史
「サクマ式ドロップス」と「サクマドロップス」のルーツは一人の人物にあります。明治41年に千葉出身の佐久間惣次郎さんがドロップの独自の作り方を研究してできました。「サクマドロップ」はこの方の名前が由来なんですね。
「サクマ式ドロップス」を製造する「佐久間製菓株式会社」の方は、太平洋戦争がおわった昭和23年になると、会社とつながりのある実業家・横倉信之助さんが社長となり、東京池袋に工場を建てています。
一方の「サクマ製菓株式会社」の「サクマドロップス」は、太平洋戦争後に一度廃業に追い込まれたことがありました。しかし、昭和8年に戦争前の社長である山田弘隆さんの息子の隆重さんが経営を立て直し、無事に製造を再開したのです。
サクマドロップスの味
フレーバーは8種類
2社とも8種類の味が入っています。いちご、レモン、オレンジ、パイナップル、りんご、ハッカのほかに、ぶどう、チョコ味で、透明度が高く、形がくっきりしているのが「サクマ式ドロップス」です。クエン酸の酸味が若干強くなっています。
そして、ぶどうとチョコの代わりにメロンとすももが入っていて、丸みを帯びている白っぽいドロップが「サクマドロップス」です。これはあまり知られていないトリビアですが、違いに注目してみると面白いものです。
ハッカについて
ハッカは口に含むと鼻からツーンとした香りが突き抜けて苦手、という方もいるのではないでしょうか?ハッカが苦手で、ハッカ味のドロップをそっと缶に戻したことがあるという人もいると思います。
ハッカがドロップの中に入っている理由は、様々なドロップの甘い香りをさわやかな香りに変えるからです。ドロップの缶を開けた瞬間にハッカが香ります。
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