ライター : 川島 尚子

管理栄養士 / パティシエ

さつまいもの切り口が変色していても食べられる?

Photo by macaroni

さつまいもの切り口が変色する原因はさまざま。不適切な保存方法による変色や腐っている場合のほか、さつまいもに含まれるヤラピンやクロロゲン酸による変色があげられます。

ヤラピンやクロロゲン酸が原因の変色の場合は問題なく食べられます。一方で腐っているものは食べられないため、しっかり見極めることが大切です。(※1)

さつまいもが変色する理由

さつまいもが変色する理由

  1. 低温障害によるもの
  2. ヤラピンによるもの
  3. クロロゲン酸によるもの
  4. カビや腐敗によるもの

低温障害によるもの

さつまいもは寒さが苦手な食材です。冷蔵庫のように10℃以下の環境においてしまうと、低温障害という現象が起こります。低温障害では皮に斑点状の褐変がみられるほか、さつまいもが傷む原因となるため、保管温度には注意しましょう。

切ったときにすでに黒っぽい斑点がある場合は低温障害の場合が多いです。一部であれば切り落とせばよいですが、低温障害は全体に起こりやすいため、保管温度には気をつけましょう。(※1,2)

ヤラピンによるもの

さつまいもにはヤラピンという成分が含まれます。ヤラピンはさつまいもの断面から出てくる白い液体のことで、時間がたつと黒い蜜のように変色するのが特徴です。

ヤラピンは食べても問題がない成分だと言われています。黒く塊になった状態の場合は、中に砂が入ってかたまっていることもあるため、取りのぞいて食べるほうが良いでしょう。(※1,2)

クロロゲン酸によるもの

さつまいもを加熱した後に黒っぽい色や緑がかった黒色になる場合は、クロロゲン酸が原因と考えられます。クロロゲン酸はコーヒーにも含まれる成分で、苦みがあり、アルカリ性の成分と反応して緑に変色するのが特徴です。ヤラピンと同様食べても問題はありません。(※1,2)

カビや腐敗によるもの

さつまいもに白や緑のふわふわしたものがついている場合、カビが生えてしまっています。カビが見られない部分もカビによって汚染されているおそれがあり、注意が必要です。

また、黒や茶色に色が変わっているだけでなく、触ってやわらかくなっている場合や、不快なにおいがする場合は腐敗しているため、食べないようにしましょう。(※1,3)
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