ライター : 塚本 晴香

管理栄養士 / webライター

黒くなっているさつまいもは食べられる?

お菓子から料理まで幅広く使えるさつまいも。いざ食べようと思ったら黒くなっていてびっくりした経験はありませんか?さつまいもが黒くなる原因は複数ありますよ。

そのひとつに、さつまいも特有の成分である「ヤラピン」の変色が挙げられます。ヤラピンの変色が原因である場合は食べてもとくに問題ありません。(※1)

さつまいもが黒くなるのは腐っている場合も

ほかには保存温度が低いことによる低温障害や、カビの発生や腐敗などが原因でさつまいもが黒くなることも。これらによって黒くなっている場合は食べないように気をつけてください。

黒くなっているさつまいもを食べてよいのかどうか、見分け方について詳しく見ていきましょう。(※2)

さつまいもが黒くなるケース4つ

一覧

  1. さつまいもの切り口が徐々に黒くなる
  2. 加熱したさつまいもの断面が黒くなる
  3. 低温障害によって断面が黒くなる
  4. 腐ったサインとして黒くなる

1. さつまいもの切り口が徐々に黒くなる

切ってから徐々に黒く変色していくのは「ヤラピン」の化学変化によるもの。ヤラピンとは、さつまいもの切り口からにじみ出る白いミルク状の物質です。

さつまいもの皮に付着している黒い蜜のようなものもヤラピンによるもので、空気に触れると黒ずむ性質を持っていますよ。食べてもとくに問題ありません。(※1,2,3)

2. 加熱したさつまいもの断面が黒くなる

ポリフェノールの一種である「クロロゲン酸」は空気と触れることでキノンと呼ばれる物質を生じます。また、天ぷらをサクッとさせる重曹とたんぱく質が反応するとアンモニアができますよ。

キノンとアンモニアが反応することで、さつまいもが黒または緑に変色してしまいます。さつまいもの天ぷらで起こりやすいこの現象。食べてもとくに問題ありませんよ。(※2,4)

3. 低温障害によって断面が黒くなる

さつまいもの原産国はメキシコを中心とする熱帯アメリカ。温暖な気候を好むさつまいもは寒さに弱い特徴があります。そのため、10℃以下で保存すると低温障害を起こし、腐りやすくなるおそれが。

さつまいもを切ったときから断面に黒ずみがある場合は、低温障害を生じていると考えられます。黒い部分は苦みがあるため食べずに処分しまよう。なお、さつまいもは冷蔵庫に入れず室温で保存してくださいね。(※2,4,5)
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