ライター : 稲吉永恵

野菜ソムリエ / ローフードマイスター / オーガニックコンシェルジュ

初節句を自宅でお祝い♪ 食事会のマナーや流れをチェック

人生でたった一度の大切なイベントである「初節句」。赤ちゃんの健やかな成長を願っておこなう、伝統的な年中行事です。せっかくなら家族や親戚で集まり、食事会をしてお祝いしたいですよね。

ただ初めての初節句では「どんな料理を準備すればいいのか分からない」「当日何をすればいいか分からない」と悩むことも多いはず。そこでこの記事では、自宅で初節句のお祝いや食事会をする予定の方に向けて、事前の準備や当日の流れ、覚えておきたいマナーについて紹介します。

そもそも初節句とは?押さえておきたい基本のポイント

女の子の「桃の節句」

・ひな人形や桃の花を飾ってお祝いする
・桃の節句に関する縁起のいい料理やお菓子を食べる


女の子の初節句は、生まれてから初めて迎える3月3日の「桃の節句」です。3月3日といえば「ひな祭り」を思い浮かべる方も多いかもしれませんが、呼び方が違うだけで同じ行事を指しますよ。

邪気を払い、災いから守ってくれるとされる「桃の木」や、良縁や幸せな結婚を願う「ひな人形」を飾ってお祝いするのが主流。またちらし寿司やはまぐりのお吸い物、ひなあられなど、桃の節句に関する縁起のよい料理やお菓子を食べてお祝いします。

男の子の「端午の節句」

Photo by photoAC

・ 五月人形や鯉のぼりを飾ってお祝いする
・ 菖蒲湯に入ったり菖蒲の葉を軒先につるしたりする
・ 関東では「柏餅」、関西では「ちまき」を食べるのが主流


男の子の初節句は、生まれてから初めて迎える5月5日の「端午(たんご)の節句」です。5月5日はこどもの日でもありますが、こどもの日と端午の節句は別のもの。こどもの日は国民の祝日で、男女問わず子どもの成長や健康を願うのが特長です。

端午の節句は「菖蒲の節句」とも呼ばれ、菖蒲湯に入ったり、菖蒲の葉を軒先につるしたりと、邪気を払うとされる菖蒲に関する風習があります。“強くたくましく育ちますように” と願いを込めて「五月人形」を、立身出世を願って「鯉のぼり」を飾る習わしもありますよ。

料理は関東では「柏餅」、関西では「ちまき」を食べるのが主流です。

初節句の食事会はいつどこで誰とする?

いつ:女の子は3月3日、男の子は5月5日が基本

・女の子:桃の節句の「3月3日」
・男の子:端午節句の「5月5日」
・2〜3月に生まれた女の子や、4〜5月に生まれた男の子は、生まれてすぐのため翌年に繰り越すこともある
・土日など別の日に行っても問題ない

女の子の初節句は桃の節句の3月3日、男の子は端午の節句の5月5日にお祝いするのが基本です。ただし2〜3月に生まれた女の子や、4〜5月に生まれた男の子は、生まれてすぐのため翌年に繰り越すこともありますよ。

また当日がお休みではない場合、家族や親族で集まるのがむずかしいこともありますよね。その場合は日にちをずらしても問題ありません。節句の日にこだわらず、その前後の土日や祝日にお祝いをする家庭が多いです。日程は予定に合わせて調整しましょう。

場所:自宅 or 外(レストランやホテルなど)

場所メリットデメリット
自宅・赤ちゃんや親がリラックスできる
・周囲に気兼ねしない
・飾り付けをそのまま見てもらえる
・準備や後片付けが大変
・スペースが限られる場合がある
外(レストランやホテルなど)・後片付けの手間がない
・お祝い向けのプランや個室がある場合が多い
・プロの料理を楽しめる
・費用がかかる
・移動が必要
・赤ちゃんが慣れない場所でぐずる可能性がある
場所は自宅のほか、レストランやホテルでお祝いするケースが増えています。自宅でやる場合、赤ちゃんや親がリラックスできること、周囲に気兼ねせず過ごせること、また節句飾りを見てもらえるなどのメリットがありますよ。なにより、赤ちゃんや親にかかるストレスを軽減でき、落ち着いて過ごせる点が大きなポイントです。

反対にデメリットもあります。人を招くため準備や後片付けが大変なことや、自宅の状況によってはスペースが限られる場合がありますよね。招待する方用の駐車場を確保することも意外と大変です。自宅でおこなう場合、すべて手作りで食事の準備をするのが大変なら、仕出しやデリバリー、ケータリングなどを利用して負担を軽減するとよいですね。

レストランやホテルなど外でお祝いする場合は、準備や後片付けの手間がないことが大きなメリットです。当日も赤ちゃんの世話をしつつ配膳や対応することは大変なので、負担を軽減できますよ。そのほか、お祝い向けのプランや個室が準備されている場合が多いこと、プロの料理が楽しめることなどが挙げられます。

いっぽうでデメリットは、外でおこなう場合は費用がかかること、赤ちゃんが慣れない場所でぐずる可能性があること、移動する必要があることなど。オムツ替えや授乳のことも考慮しなければなりません。外でおこなう場合は、アクセスのよさや個室やベビーチェアやベビーベッドの有無を調べておきましょう。またお祝い膳の有無やアレルギー対応をしてもらえるかも確認しておくのも大切です。

参加者:親しい親族が中心

・赤ちゃんの両親および両家の祖父母が参加するのが一般的
・地域によって昔ながらの風習がある場合は、事前に家族で相談して判断する

昔は大人数でお祝いすることもありましたが、近年は赤ちゃんの両親および両家の祖父母など親しい親族を中心に、少人数でおこなうのが一般的です。地域によってはお祝いの仕方に昔ながらの風習がある場合もあるので、誰を呼ぶのか、あらかじめ両家の認識を合わせておくと安心ですよ。
※掲載情報は記事制作時点のもので、現在の情報と異なる場合があります。

編集部のおすすめ