ライター : いとう まさと

WEBライター

この記事でわかること

大根を切ったら中が青くなっていた場合でも、食べることができます。その青い部分は青あざ症と呼ばれ、食べても問題ありませんが、硬く苦味があることも。青い大根の食べ方として、大根おろしや煮物が挙げられます。ただし、大根に異臭や腐敗の兆候がある場合は食べられません。

大根の中が青い!これって……?

スーパーや八百屋さんで買ってきた大根を切ったとき、中が青くなっていたら驚いてしまいますよね。大根の上の部分が緑色になっているものは見る機会も多いですが、切った中身が青いと衝撃を受けてしまいます。

腐っているのではないか、カビが生えているのでは?と心配になる方も多いはず。では、なぜ大根の中が青くなっていることがあるのでしょう。食べても大丈夫なのでしょうか。大根の中が青い原因と食べても体に悪影響はないか、詳しく見ていきましょう。

大根の青い部分も食べられる!

大根の中心部分が青くなったり黒くなったりするのは、“青あざ症”と呼ばれていて、これは大根の内部組織が変色して硬くなる生理現象のひとつです。

「青い部分はカビ?食べられるの?」と思われるかもしれませんが、カビではなく食べても問題ありません。ただ、青い部分は、硬く苦味を感じることもあります。

また、購入した大根が青あざ症を発症しているかどうかは、外見から見分けることができず、切ってみないと分かりません。もし買った大根の中が青くなっていたら、購入したお店で交換してもらうとよいですよ。

大根の青い部分の正体

  1. 大根の中身が青い原因は“青あざ症”
  2. 青あざ症の大根は問題なく食べられるが、硬く苦味を感じることもある
  3. 大根が青あざ症にかかっているかどうかは外見からは判別できない

大根の中が青い原因って?

大根の中が青くなる原因は、はっきりとは分かっていません。一般的に、“青あざ症”とは、空気が乾燥していたり、大根を栽培する土壌が高温過湿であったりする場合に起こる、ホウ素不足が原因という説があるそうです。

大根は通年手に入りますが、主な旬は10月から3月頃。大根の中が青くなる症状は、20度前後で発生しやすく低温貯蔵では発生しにくいともいわれるため、適切な保存方法を知っておくのも大切ですね。

季節別!青い大根を防ぐ見分け方

葉付きの大根であれば、葉の色が鮮やかな緑色で、みずみずしいものを選びます。また、ずっしりと重みがあるものがおすすめですよ。

夏は“青あざ症”が発生しやすいので、早めに食べ切るようにします。お買い得だからと丸ごと一本買わずに、カットしたものを選ぶとよいでしょう。

前述のとおり、“青あざ症”は外見から判断しづらいです。カット大根を購入すれば、家に帰ってガッカリすることは避けられるかもしれません。

丸ごと一本買う場合は、全体に張りとツヤがあり、太くてまっすぐ伸びたものがおすすめ。

カット大根を選ぶ場合は、切り口がなめらかできめが細かく、「す」の入っていないものを選びましょう。「す」が入っている大根は、水分が抜けて鮮度が落ちている証拠なので、避けてくださいね。

季節別の大根の選び方

  1. 夏の大根は葉の色が鮮やかな緑色でみずみずしく、ずっしりとしたものがおすすめ
  2. 夏は“青あざ症”になりやすいので、カット大根を購入するとよい
  3. 冬の大根は全体に張りとツヤがあり、太くてまっすぐ伸びたものを選ぶ。カット大根は切り口がなめらかで「す」が入っていないものがおすすめ

青い大根のおすすめの食べ方

大根を切ってみて中が青くなっていたとしても、食べて問題はありません。硬くて見ためは悪いですが、捨ててしまうにはもったいないですよね。次に、青い大根の硬さや苦味が気にならない食べ方をご紹介しますので、ぜひ実践してみてください。

大根おろし

青い大根は、大根おろしにして使ってみましょう。すりおろすことで、青い色が目立たなくなりますよ。大根おろしは水分が出るため、硬さも軽減され食べやすくなります。薬味として使ったり、釜揚げしらすをのせて食べたりすると気にならずに楽しめますよ。

大根おろしは、作りすぎたら冷凍保存も可能。適切に保存すれば、長くおいしさをキープできるので、ぜひ試してみてください。

煮物

中が青い大根は、煮物にして食べるのもおすすめです。煮込むことで青い部分が目立たなくなりますよ。また、煮物にするときは、大根を下ゆでしてみてください。米のとぎ汁で下ゆですることで、大根に含まれる苦味や辛味、特有の臭いを取り除くことができます。

中身が青い大根の食べ方

  1. 大根おろし……すりおろすことで青い色が目立たなくなり、硬さも気にならなくなる
  2. 煮物……煮ることで青い部分が目立たなくなる。下ゆですることで苦味などを軽減できる

注意!食べないほうがいい大根は?

大根は、触ってみてブヨブヨになっていたり、カビが生えていたりしていたら、食べずに捨ててください。異臭がする場合汁が出てぬるぬるしている場合も、腐っているおそれがあるので、捨てましょう。

触ったときや臭いに違和感を感じたら、食べないほうがよいです。ただ、異臭やぬめりがなく、ふにゃっとやわらかくなっているだけの状態なら、加熱調理をしたり水に浸したりして食べられますよ。

ちなみに緑の部分は食べられる?

スーパーで見かける大根のなかには、皮の一部分が緑色になっているものがありますよね。これは“青首大根”という品種で、実はスーパーで売られている大根のほとんどはこの品種です。

青首大根の緑の部分は問題なく食べられます。この緑色の部分は、成長した大根が地表に出て、日光に当たることでできるもの。毒素なども含まれておらず、甘く・水分が多い部分です。サラダや大根おろしにするのがおすすめですよ。

家庭での保存も大事

大根の“青あざ症”は、保存状態によって起こることもあります。大根をおいしく長持ちさせるためには保存方法も大事です。大根の適切な保存方法もぜひ確認しておきましょう。

葉と根を分けて保存する

大根を保存する際は、まずはじめに葉と根を切り分けます。葉に栄養分がどんどん奪われるため、別々に保存するのが最適ですよ。丸ごと一本であれば、新聞紙に包んで風通しのよい冷暗所で保存します。約1ヶ月程度保存可能ですよ。

使いかけの大根の保存方法

使いかけの場合は、軽く湿らせたキッチンペーパーで包み、ポリ袋に入れて、立てた状態で冷蔵庫で保存します。1週間程度保存可能。土に埋まっているときのように立てて保存すると長持ちしますよ。

冷凍保存も可能

また、大根おろしにして容器で小分けしたり、使いやすい大きさにカットしたりして冷凍保存することもできます。約1ヶ月ほど日持ちしますよ。

大根の変化をチェック

一般的に大根は真っ白なイメージがあるため、色が少しでも変化すると目について気になりますよね。特に切ってみて中が青い場合は驚いてしまうはず。“青あざ症”という現象があることやおいしく食べられる調理法を知っていれば、うまく対応できますね。

また、大根は適切な保存方法をおこなうことが大切です。上手に保存して、おいしく長持ちさせてくださいね。
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