ライター : Raico

製菓衛生師 / スイーツ&フードアナリスト / フードライター

お菓子作りには欠かせない絞り袋

お菓子作りに使う絞り袋。デコレーションケーキのクリームを絞ったり、絞り出しのクッキーの形を作るのにも欠かせない道具です。でも、いざお菓子を作ろうと思ったときに絞り袋が手元にないときもありますよね。近くに絞り袋がそろっているお店もない……。 そんなときでも大丈夫。身近にある道具を使って絞り袋を代用できるんです。この方法なら、たとえば絞り出す中身に対して大きいサイズの絞り袋しかなかった場合にも中身の量に合わせて作ることができます。 今回はさまざまな絞り袋の代用法と上手に絞るコツをご紹介します。

こんな道具で簡単に代用できます!

代用品代用方法
向いている用途
ラップ1. 30cm幅のラップを40cmほど広げて、クリームを中心よりやや左(右)寄りに置く
2. 下半分を上半分に重ね、中心を指で押さえながらラップを扇状に巻く
3. 逆三角すいの形に持ち上げ、上部をねじる
4. 先端をはさみで切る
ホイップクリームや少し粘度のあるジャムやソース類
クッキングシート1. 長方形のクッキングシートを対角線で切って直角三角形にする
2. 長辺の中心を押さえて円すい状に巻き、巻き終わりを内側に織り込む
3. クリームを詰め上部を折りたたむ
4. 先端をはさみで切る
クッキーのアイシングやクリーム、溶かしたチョコレートなど
ジップ付きの袋1. ジップ付き袋の片方を角を、1㎝幅ずつ斜めに対角線上まで折り込んでテープで止める
2. クリームを詰めて空気を抜きジップを綴じる
3. 先端をはさみで切る
ホイップクリームのほか、シュー生地やカスタードクリームなどやや硬めの生地
ポリ袋1. ポリ袋の片方の角を、1㎝ずつ斜めに対角線上まで折り込んでテープで止める
2. クリームを詰めて袋の上部を閉じる
3. 先端をはさみで切る
ホイップクリームやマヨネーズなどやわらかいクリーム類
絞り袋は、ラップ、クッキングシート、ジップ付きの袋、ポリ袋といった意外と身近なもので代用ができます。絞り袋がなくても済むため、普段あまりお菓子作りをしない方やちょっと使いたいとき、買いに行けないときに覚えておくと便利です。

ただ、それぞれの代用品は向いている用途が違うので、使い分けるのがおすすめ。代用方法と合わせて、上手に絞るコツもチェックしてみてください。

絞り袋の代用品1「ラップ」

Photo by Raico

家庭で常備してあるラップで、絞り袋を作ることができます。ホイップクリームや少し粘度のあるジャムやソース類がおすすめです。

30cm幅のラップを40cmほど広げて、クリームを中心よりやや左(右)寄りに置きます。下半分を上半分に重ね、中心を指で押さえながらラップを扇状にくるくると巻いてください。逆三角すいの形に持ち上げて、上部をきゅっとねじり、使うときに先端をカットすればできあがりです。

クリームを置く位置は、ラップの端から10cm以上あけるのがポイント。またクリームの量が多すぎると端から出てくるので、入れすぎないようにしてください。

口金を付ける場合は、あらかじめ中央部分に小さい穴をあけて口金を入れればOK。ただ薄くて破れやすいため、ラップは2重にするほうがよいでしょう。

絞り袋の代用品2「クッキングシート」

Photo by Raico

クッキングシートでコルネを作ると、絞り袋のように使えます。クッキーのアイシングやクリーム、溶かしたチョコレートなどがおすすめ。口金は使えませんが適度な強度があり、少量使いたいときに向いていますよ。

長方形のクッキングシートを対角線で切って直角三角形にし、長辺の中心を押さえて円すい状にくるくる巻きます。巻き終わりを内側に織り込んで固定し、クリームを詰めたら上のほうを折りたたみ、使うときは先端を少し切り落とせばOK。

クリームが多すぎるとコルネからあふれるため、入れすぎないように気をつけてください。ややクリームが多い場合は、大きいクッキングシートを使いましょう。

絞り袋の代用品3「ジップ付きの袋」

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食材を保存するときに使う保存袋は厚手のものが多く、絞り袋に代用ができます。冷凍可能なものほど、厚手でのびにくいのでおすすめ。特にジップ付きのものは袋を閉じるとクリームが流れ出ないので、扱いやすいですよ。

ジップ付き袋の片方を角を、1cm幅ずつ斜めに対角線上まで織り込んでテープで止めます。クリームを詰めて空気を抜いてジップを綴じ、先端をはさみ切ればできあがり。口金を使う場合は、クリームを入れる前にセットするとよいでしょう。

クリームを詰める前に形を作るほうが、絞りやすくなるのでおすすめです。硬い生地には向きませんが、丈夫で絞り袋に近い素材のため、ほぼ同様に使えますよ。

絞り袋の代用品4「ポリ袋」

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生活にとても身近なポリ袋。絞り袋の代用に使う場合は、厚手のものや硬度があるものを使うのがおすすめ。スーパーのポリ袋は薄くて破れやすく、クリームが出てきたり口金が抜けやすかったりするので、不向きです。

ポリ袋の片方の角を、1cmずつ斜めに対角線上まで折り込んでテープで止めます。クリームを詰めて袋の上部を閉じ、先端をはさみで切ればOK。

硬い生地類には向いておらず、やわらかいクリーム類なら使えますが、ポリ袋は破れやすいためやさしく扱ってください。また口金を使う場合は、ポリ袋を2重にしたり口金のまわりをテープで補強したりするとよいでしょう。

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