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ハヤシライスの元祖!日本橋・丸善の「早矢仕ライス」
洋食のルーツはさまざまで、ハヤシライスの発祥についても諸説ありますが、元祖のひとつと言われているのが、日本橋・丸善の「早矢仕ライス」。
「なぜ『ハヤシ』でなく『早矢仕』?」と、不思議に思った方も多いはず。それには、発祥店だからこその理由があるんです。ハヤシライスのはじまりや、おいしく作るコツについてご紹介します。
「なぜ『ハヤシ』でなく『早矢仕』?」と、不思議に思った方も多いはず。それには、発祥店だからこその理由があるんです。ハヤシライスのはじまりや、おいしく作るコツについてご紹介します。
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ポイントは甘味!「早矢仕ライス」の特徴や作り方
東京のど真ん中、日本橋にある1869年創業の歴史ある書店、丸善。現在はその3階で「マルゼンカフェ」として早矢仕ライスを提供しています。
「丸善百年史」によると、「早矢仕ライス」を考案したのは、丸善の創業者である早矢仕 有的(はやし ゆうてき)氏。その料理は“早矢仕さんのライス”と呼ばれ、現代のハヤシライスの原型となったそう。
発祥店のハヤシライスはどんなものなのか、マルゼンカフェ・日本橋店の店長及川さんに聞きました。
発祥店のハヤシライスはどんなものなのか、マルゼンカフェ・日本橋店の店長及川さんに聞きました。
「早矢仕ライス」にはどんな特徴がありますか?
及川さん(以下、及川):一般的な洋食屋さんのものと比べて、ソースの色が濃く、甘みが強いと思います。この甘みのポイントになっているのが、フルーツチャツネとカラメルです。色が濃いのも、カラメルを入れているからなんですよ。
作り方のポイントを教えてください。
及川:味の決め手となるのが、なんといってもデミグラスソース。継ぎ足し継ぎ足しで使っていますが、一から作ると最低1週間はかかると思います。スジ肉や野菜を入れて一日煮込んで、夜寝かせて、翌朝こして、さらに野菜を加える工程を繰り返して、ようやく完成します。
このベースのデミグラスソースに、豚肉とトマトやタマネギ、ニンジンなどを加えてさらに煮込みます。お肉の原形がなくなるまで最低5〜6時間煮込んで、ハヤシライスソースが完成するのです。
このベースのデミグラスソースに、豚肉とトマトやタマネギ、ニンジンなどを加えてさらに煮込みます。お肉の原形がなくなるまで最低5〜6時間煮込んで、ハヤシライスソースが完成するのです。
及川さんにとって、「早矢仕ライス」はどのような料理ですか?
及川:やはり歴史の重みがあるメニューですね。当時の味を求めていらしていただくお客様が多いので、いかに長く愛されてきた味を崩さないように守っていくかを大事にしています。
書店である丸善で、ハヤシライスが生まれたワケ
ハヤシライスの生みの親である、丸善創業者・早矢仕氏は、かつて福沢諭吉の門下生で、医師でもありました。
まだ肉食が一般的ではなかった当時、患者さんや働く人たちへ滋養強壮のために、お肉や野菜を入れた煮込み料理をふるまっていたそう。それが、今のハヤシライスに近い料理だといわれています。
戦後、丸善の本社ビル(現在の丸善日本橋店の場所)の屋上に作ったゴルフ練習場に隣接の休憩所で、「ハヤシライス」を出したところ、おいしいと口コミで評判に。
まだ肉食が一般的ではなかった当時、患者さんや働く人たちへ滋養強壮のために、お肉や野菜を入れた煮込み料理をふるまっていたそう。それが、今のハヤシライスに近い料理だといわれています。
戦後、丸善の本社ビル(現在の丸善日本橋店の場所)の屋上に作ったゴルフ練習場に隣接の休憩所で、「ハヤシライス」を出したところ、おいしいと口コミで評判に。
売り切れることもあったため、2007年のビル建て替え後の再オープン時に作ったのが「マルゼンカフェ」。それ以来、多くの方が安定的に食べられるようになりました。
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