お酒にも良く合う「筋子(すじこ)」

Photo by 西村仁見

銀しゃり名人の故郷・新潟ならではの「ご飯のお供」といえば、真っ先に挙げられるのがこの「筋子(すじこ)」。新鮮な紅鮭の卵を塩漬けにしたシンプルな品です。炊き立ての白米の上に、赤い筋子をのせてお口一杯に頬張るのが地元流。白地に赤く、まさに日本の食。お酒にも合うので、まずは肴として、仕上げは「ご飯のお供」として二度楽しむのもお薦めです。

オンラインで買える「かぐら南蛮味噌」

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神楽南蛮(かぐらなんばん)は、新潟・長岡の郷土野菜で唐辛子の一種。ピーマンに似た形で、大きさは少し小ぶり。「かぐら南蛮味噌」は、それを細かく刻み、味噌と和えて仕上げた品です。

地元では南蛮味噌の名で常備食として親しまれています。唐辛子だけに辛さもしっかりあり、大人向けの「ご飯のお供」として人気。辛めの味が、ご飯の甘さをより引き立ててくれます。

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オンラインで買える銀しゃり名人特製の品。左から、うんめぇポン酢、かぐら南蛮味噌、ごっつぉラー油|各1,080円、3点セット 3,000円(すべて税込)
銀しゃり名人特製の逸品は、瓶詰商品としてオンラインでも購入可能です。

銀しゃり名人直伝『おいしいご飯の炊き方』お釜編

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せっかくの機会なので、最後に、お釜を使ったおいしいご飯の炊き方も教えて貰いました。

お米の洗い方はmacaroniでもこれまでいろいろな形で紹介しているので、アーカイブを参考にしてください。名人に教わったのは、お釜や土鍋で炊くときの目からウロコの技です。

スピーディに洗米し、適度に浸水したお米をお釜に入れます。炊き水は2合に対し約400ccを目安に。新米の時期はお米自体がフレッシュで瑞々しいのでやや少なめにするなど、季節とお米の状態に合わせて水量を調整します。

名人のお店のように日本酒の仕込み水を用意するのはなかなかむずしいですが、お気に入りの水で炊くだけでも、できあがりに大きな差が出ます。

沸騰後に蓋を開けてかき混ぜる。これがポイント

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火をつけて沸騰してきたら、蓋を開け、へらやスプーンなどでお釜の中心部分をしっかりとかき混ぜるのが最大のポイント。炊き上がるまで蓋を開けてはいけないと思い込んでいる人が多いようですが、毎日お釜でご飯を炊いている名人ならではの裏技は、理由を聞けば納得です。

お釜の中の対流は熱伝導の関係で側面ほど活発になり、真ん中は滞りがち。炊かれているお米も、側面は対流にのってしっかり動いているのに、真ん中にあるお米は動きが鈍く炊き具合に差が生じてしまいます。結果、炊き上がりにムラができることに。

お釜や土鍋でご飯を炊いたあとには切って蒸らす作業がありますが、その実は、混ぜることによって炊きムラを隠してしまうという意味もあるのです。

沸騰したら6~7回ほど丹念にかき混ぜることにより、お釜の対流が均等化され、炊き上がりにムラのない、名人ならではの銀しゃりに仕上がります。ですから、炊き上がってからご飯を切る必要はありません。食べる分だけよそえば良いのです。

お店では初めてのお客さんが炊き上がったお釜を前に、ご飯を切って整えようとすると名人からストップがかかり、それは無用と言われ、熱心に説明を聞いているシーンを見かけます。

このかき混ぜるという裏技だけで、驚くほど、炊き上がりの味が変わるので、ぜひ一度、試してみてください。もちろんそのときは、銀しゃり名人直伝の「ご飯のお供」もそろえてご一緒にどうぞ。
店舗情報
【参考文献】
(2020/12/08参照)
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