ライター : Terry Naniwa

編集・企画・ライター

教えてくれた人

Photo by 西村仁見

新潟の地酒と銀しゃり「信」大将 / 上原信志(うえはら しんじ)さん
新潟県十日町市出身。地元でのサラリーマン勤務から一転、料理の専門学校に通い料理人の道へ。和食の世界で研鑽を積んだあと、区切りをつけるため渡航。帰国後、大阪の和食店に勤める。海外の経験と大阪暮らしで気付いた最大のポイントは、自分はなんと恵まれた土地(新潟)で暮らしていたのかということ。当たり前のように飲んでいたお水、当たり前のように食べていたお米のおいしさに、離れて初めて気付かされた。独立してお店を始めるにあたっての想いは、自分が慣れ親しんできた郷土のおいしさを伝えたい。日本で一番おいしいコシヒカリと言われる「魚沼産コシヒカリ」と魅力的な郷土の食材の数々。

新潟のおいしさを大阪の本町から発信し、たちまち人気店に。銀しゃり名人とも呼ばれる秘訣のひとつはご飯の炊き水で、地元のおいしい水を取り寄せるこだわりよう。松乃井酒造場(十日町市)の仕込み水とお釜で炊かれた銀しゃりと上原さん特製の「ご飯のお供」が毎晩食通の舌を唸らせている。

お店特製の「ご飯のお供」八海山サーモンの焼き漬け

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まずは銀しゃり名人のお店で人気の「ご飯のお供」をひと品ご紹介しましょう。

八海山サーモンの焼き漬け。新潟八海山の雪解けの一番水のみで養殖された大型のニジマスは、臭みがなく余分な脂ものらず身が締まっています。卵や白子も持たないので身に旨味がぎっしり。

郷土自慢の魚の切り身を焼いて、醤油ベースの特製タレに漬け込めば、おいしい「ご飯のお供」に。上品な甘さとやさしい口当たりは、確かに炊き立ての白米にピッタリです。ご飯と一緒にお口に迎えれば、ウソッ!ホント!と思わず声が出てしまう感動のお味。白米のおいしさを引き立てながらも、魚自身の旨味をしっかりと主張していて楽しめます。お口の中で奏でられる、絶妙のハーモニー……、これはお箸が止まりません。

さすが銀しゃり名人が作るご飯のお供です。では次に、その名人に教わった、おうちでちゃちゃっと作れる絶品「ご飯のお供」をご紹介します。

銀しゃり名人直伝の「ご飯のお供」1|サーモンとアボカドの岩のり和え

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相性バツグンのアボカドとサーモンを岩のりで和えたひと品です。熱々のご飯と一緒に食べれば、各々の味が順番にご飯と共演し、お口の中がおいしさ満開状態に。わさびの心地良いアクセントがさらに食欲を刺激してくるので、お代わりが進みます。食べ過ぎにご注意の逸品です。

材料

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・サーモン(お刺身の残り物でOK)……1冊
・アボカド(小ぶりの物でOK)……1/2個
・岩のり(海苔の佃煮でOK)……大さじ2杯
・白髪ネギ(千切り)……適量
・煎り胡麻(お好みで)……適量
・わさび(チューブでOK)……小さじ1杯

作り方

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1. アボカドをスプーンで皮から取り外し、賽の目に切る
2. サーモンの冊を短冊に切り、アボカドと同じように賽の目に切る
3. 12をボウルに入れ、わさびと和える
4. 3に岩のりを入れ、全体によく馴染せる
5. 4を器に盛り付けてお好みで煎り胡麻をまぶし、最後に白髪ネギを添えて完成
※盛り付け写真のようにアボカドの皮を器にするとおしゃれ感がアップします

銀しゃり名人直伝の「ご飯のお供」2|切菜納豆

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極寒の新潟の冬において、納豆は貴重なタンパク源。古くからの郷土食として重宝されてきたひと品です。ビタミン・食物繊維・タンパク源を一度に摂れるという生活の知恵が生みだしたお供。お漬物に納豆とくれば、ご飯に合わないわけはありませんね。それに野菜が加わって栄養価も合格点。手軽に作れる健康食の「ご飯のお供」です。(※1)
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