ライター : dressing

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Summary

1.神楽坂にニューオープン! 口コミだけで早くも人気『神楽坂 あさだ』
2.「日本酒アンバサダー」が全国から集めたレアな日本酒が楽しめる
3.名物「穴子といくらの土鍋炊きごはん」は一度食べたら忘れられない味

2019年11月、神楽坂のメインストリートに隠れ家和食店が誕生!

神楽坂は、老舗や名店がひしめくグルメ激戦区。舌の肥えた人たちが集まるこのエリアに、2019年11月、隠れ家的にオープンしたのが『神楽坂 あさだ』。 宣伝もなく、ネットでもほぼ情報がないというのに、すでに食通の間で話題になっている和食店だ。
場所は「飯田橋駅」から徒歩3分ほど、メインストリートである神楽坂通りに面したビルの4階にある。ビルには目立った看板などはないが、エレベーターを上がるとブルーグレーの土壁が現れる。暖簾の字は、写真家の浅井慎平さんによるもの。
茶室を思わせる清楚なエントランスを抜けて、いざ店内へ。座席は奥にテーブルが8席、カウンターに7席。ちなみに『あさだ』の魅力を最大限に楽しむならばぜひともカウンター席に座ってほしい。その理由は後ほど。

思わず感嘆の声が上がる、美しすぎる「酒肴揃え」

こちらは、夜のおまかせコースに含まれる「酒肴揃え」(写真上・2人前)。酒肴揃えは、常時7~8品ほどの構成で、お皿やお客に合わせ、盛り付け方も変えているそうだ。 「お客さんが3人でいらした際は、3人それぞれで、器と盛り付けを変えることもあります。自分自身が“器で遊ぶこと”が好きなので、楽しみながら作らせていただいています」 そう笑顔で話すのは、『あさだ』の主人・浅田隆明さん(写真下)。
銀座の割烹や、都内ラグジュアリーホテルの和食店で修業を積んだのち、神楽坂の人気和食店『くろす』、その2号店『樹』の料理長を経て独立した、生粋の和食料理人だ。
取材に訪れたのは2月だが、お皿の上では春爛漫。舌で味わうその前に、まずは目で楽しませようとする主人の粋な計らいに感動させられる。
「合鴨のロース煮」(写真上)は、ひと口含んで思わず目を見開くほどのジューシーさ。じゅわっと甘みが広がったかと思うと、レバーのようなコクと深い味わいが押し寄せてくる。ああ、飲み込むのがもったいない、もっとこのうまみを楽しんでいたいと思うほど。 なぜこんなにしっとりジューシーかというと、秘訣は低温調理。肉汁が逃げないよう、60℃でゆっくりと火を入れているため。しかも、ベストな状態で食べていただきたいからと、お客の予約時間から逆算して、下ごしらえをスタートしているそう。酒肴揃えの一品からも、店主のきめ細かな想いが感じられる。
表面をさっと炙って香ばしくした「たたきまぐろ」(写真上)。魚には特にこだわりを持っており、全国の産地からその時季ならではのおいしい魚を仕入れている。 このマグロは、三崎港の仲買人から直接買い付けたもの。その確かな目で仕入れた中トロは脂の乗りがちょうどよく噛んだ瞬間にスッと溶けていってしまう。 「食感や味わいももちろんですが、食べた後の“余韻”もぜひ楽しんでいただきたいです」(浅田さん)

目の前で繰り広げられる、華麗な手さばきにうっとり

続いてはお刺身。冒頭でカウンター席をオススメしたのは、浅田さんの調理姿を間近に見ることができるから。てきぱきとしながらも、繊細な包丁さばきが美しく、そんな光景を眺められるのはカウンター席の特権だ。 「皆さん、料理を舌で味わう前に、見た目や香り、音からでも味わっているんですよ。五感でフルに楽しんでいただけるよう、ライブ感あるスタイルをやりたかったので」と浅田さん。
そして出てきたのは長崎で水揚げされた「天然鯛薄造り」(写真上)。 ほんのり優しい鯛の甘みが口の中に広がったかと思うと、噛み締めるほどにうまみが出てくる。コリッとした歯ごたえは、新鮮な魚だけが持つ食感だ。

一皿ごとに、相性の良い日本酒を教えてくれる

『あさだ』の魅力は料理だけではなく、日本酒のラインナップにもある。 唎酒師(ききざけし)の資格を持つ日本酒アンバサダー・神前覚(かんざき さとる)さんが全国の蔵から集めた、レアなお酒が30種類ほど揃っているのだ。
ちなみに、さきほどの鯛の刺身に合う日本酒ペアリングを伺ってみたところ、「『上川大雪』の純米大吟醸はいかがでしょうか?」とのお答え。 『上川大雪』の味そのものに主張はあるが、それでいて魚の味を邪魔することなく、むしろ引き立ててくれるのだそう。キュッと呑んでみると、なるほど納得。繊細なお刺身にぴったりな組み合わせだ。 日本酒をしっかり堪能するなら、お料理一品ずつに相性の良いプレミアム日本酒をペアリングしてくれる『珠玉の酒と魚料理(全7品)』15,000円がオススメ。

備長炭で焼き上げる魚は、皮までおいしい

さて、お次は「きんき炭火焼き」(写真上)。 北海道・根室漁港より直送されたキンキを、目の前の備長炭で焼き上げてくれる。素材が持っている味を最大限に生かすため、味付けは塩のみという潔さ。それだけ自信のある魚を使っているということだろう。 ペアリングしてくれたのは『磯自慢』の特別純米。純米のしっかりした味わいが、炭火焼きの香ばしい魚にぴったり。
皮はパリッと、身はふっくら。炭ならではの香ばしさに包まれたキンキは、うまみが凝縮されて絶品だ。ヒレの先までピンと開いているのは、鮮度の良い魚の証。 「自分の中では、『和食=うまい魚を食べるところ』。新鮮で上質な魚を仕入れ、そのうまさを生かすのが、炭であり、塩であるわけです。『あさだ』でお出しする料理は、モダンではなく純和食です」(浅田さん)

『あさだ』名物! 穴子といくらの土鍋炊きごはんは必食

最後に紹介するのは『あさだ』の真骨頂「穴子といくらの」(写真上)。 土鍋炊きごはんに使われるのは、もっちりとした食感が特徴の北海道産の「ゆめぴりか」。お米そのもののおいしさを味わってほしいからと、味付けは酒と薄口醬油のみ。そこに、甘めに炊いた穴子を合わせ、いくらの醤油漬けで塩気を加える。
ふんわり混ぜれば、炊きたてごはんのいい香り…。季節に応じて変わる薬味(この日はセリ)の風味も相まって、香りだけでもうっとりしてしまう。
甘めに炊いてある穴子は、口の中で優しくほぐれていくやわらかさ。そこにお米の自然な甘み、いくらのうまみ、セリの清涼感、すべてが絶妙に調和した味わいに大満足。心から幸せな気分にさせてくれるご飯だ。
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