日本料理の伝統「懐石料理」ってどんな料理?由来や会席料理との違いも

料亭で出される豪華な食事というイメージが強い「懐石料理」ですが、よく混同される「会席料理」とは何が違うのでしょうか。今回は、懐石料理の起源までさかのぼり、その料理スタイルが形成された理由、独自の作法、会席料理との違いまでを紹介していきます。

2018年6月4日 更新

ちゃんと説明できる?懐石料理とは

現在、料亭や温泉旅館などで出される豪華な日本料理「懐石」は、もともと茶の湯の世界で来客をもてなすための料理として誕生したとされています。

懐石は茶道の祖である千利休が始めたといわれ、本来はお茶をいただく前に食べる料理でした。和食の基本でもある「一汁三菜」のスタイルで、ごはん、お吸い物、3品のおかず、香の物で構成されていました。三菜にあたるおかずは、なます、煮物、焼き物の3種。

懐石の始まりはとてもシンプルな構成で、今のような豪華な懐石料理は茶道と離れて発展し、品数が増えていったといいます。

「懐石」の由来とは?

「懐石」という言葉、そのままの字面ではなかなか料理には結び付きませんが、これは禅僧が空腹をしのぐために懐に入れていた「温石(おんじゃく)」が由来であるといわれています。温石とはもともと腹や胸にいれて体を温めるカイロのような役割の石ですが、空腹をやわらげる効果もあったんですね。

禅宗の修行僧の食事は簡素で、日に一度だけ。満足に食事を摂らないと体を温める機能も低下するため、温石で暖をとりつつ空腹をやわらげていたというわけです。そんな温石のように体を温め空腹をやわらげる程度の食事、という意味で、茶道のお茶の前の簡単な料理を「懐石」と呼ぶようになったということです。

「懐石」だけで料理のことを指しますが、茶懐石と区別するために現在料理屋で広く扱われているものを「懐石料理」と呼びます。

懐石料理の正しい献立は?

懐石料理の基本はやはり一汁三菜ですが、現在の懐石料理は品数が多いです。まず飯、汁、向付。飯はごはんもののことで、最初に登場します。汁は味噌汁が基本で、向付とはお刺身やなます、酢の物が多いですね。

続いて椀物、煮物、焼き物などが出されます。煮物、焼き物は三菜の残り2品です。あとは預け鉢、吸物、八寸、湯桶、香の物などが出されます。基本的にはこのような構成となります。

懐石料理の食べ方と流れ

懐石料理は本来お茶の前に食べる軽い食事。そのため、品数は多く感じますが、それぞれ少量が盛られているだけなので案外食べやすいです。

最初に運ばれてくる飯、汁物、向付はごく少量。ごはんはひと口程度で、これは主人が「よくきてくれた」というもてなしの意味を込めて出す食べ物です。向付は種類がいろいろあることは紹介しましたが、多くの場合、季節に沿った食材を出されます。この後に続く椀物、焼き物なども季節を意識した野菜や魚が出されることが多いですね。

次に出される吸物は、「箸洗い」とも呼ばれ、箸をあらためるためのお吸い物です。

この後はお酒を酌み交わしながら酒の肴となる珍味を食べますが、先ほど出されたお吸物の蓋が珍味の受け皿となります。最後に湯桶と香の物をいただいて終了です。
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