ただし、こんな使い方は危険

破裂する食材を電子レンジで加熱する

卵のように膜があったり栗のように皮があったりする食品は破裂することがあります、殻をむいたゆで卵も卵黄に膜があるので破裂します。八宝菜に入っているうずらの卵も同様です。生卵も殻を割った後、卵黄の膜がなくなるまでほぐして下さい。 ソーセージ、たらこ、イカなどの食品も膜があるため注意が必要です。密封容器も同じように破裂しますので、電子レンジで加熱するときは必ずフタを外しましょう。

電子レンジに頭をつっこむ

電子レンジの電磁波(マイクロ波)が、エックス線やガンマー線などと同じ放射線だと誤解している人はいないでしょうが、マイクロ波は非放射線で、電波の仲間です。電子レンジで調理された食品が放射性物質に変化することもありません。 また、電子レンジのスイッチを切ったあと、レンジ内にも食品にも電磁波が残ることもありません。頭を電子レンジにつっこんでみようと考えている人がいるかもしれませんが、ドアを開けようとすると電磁波は停止するように作られています。

金属を入れる

アルミホイル、金属皿、金属コップ、金串、メッキ皿、フォークやナイフ、レトルト食品の容器など金属製の調理器具や食器類は数多くあります。電子レンジに金属を入れて加熱すると金属が電磁波を反射して、その際に火花が散って見える場合があります。 仮にスパークしなくても、反射した電磁波が発振器の故障の原因となるので止めましょう。

発火事故に注意

国民性生活センターには電子レンジの発煙や発火などに関する相談が、2009年度以降669件寄せられています。電子レンジ内に汚れが蓄積すると、その部分に電磁波が集中し、発煙・発火することがあります。電子レンジ内はこまめに手入れを行いましょう。 また、食品を加熱しすぎると発煙・発火することがあります。元々水分の少ない食品や少量の食品は加熱しすぎに注意しましょう。

正しく使えば電子レンジは安全です

電子レンジを使った簡単調理法やアイデアグッズが話題になっている一方で、「電子レンジで調理した食品は放射能を含むので危険」だという風説がまことしやかに流布されています。 WHOは、情報シートで「取扱説明書に従って使用する限り、電子レンジは安全である」と言っています。さらに「誤った理解をしないために、電子レンジで加熱しても放射性物質になることはないとしっかりと認識すること」といっています。 というわけで、少なくとも正しい使い方をする限り、電子レンジは危険ではない、と考えてよさそうですね。これまで不安を覚えながら電子レンジを利用していた人は、今後はぜひ安心して、便利な電子レンジを愛用してくださいね。
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