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女性解放運動のシンボルだった
19世紀、性における差別はやめにして、押さえつけられていた女性の権利を広げようとする思想を主張するフェミニズム(女性解放運動)が起こりました。そのときこの運動に参加した女性たちが、ほかの指から離れている小指を独立した女性に見立てて、自分たちの存在をアピールしたことから、女性のシンボルとなったようです。
昔は香辛料を取るための指だった
世界中に海賊がいた15世紀から17世紀半ば頃の大航海時代、調味料は高値で取り引きされていたんだそう。貴族にとってもかなり貴重な材料だったため、小指につけて香辛料をとっていたらしいんです。瓶に入った調味料を使うとき、味見をするとき、小指を立てる人が多いのでは?きっとそれも、当時の時代背景が今でも深く根付いているということでしょう。
小指には重要な意味合いが
5本の指のなかでもっとも端にあり、そして一番ミニマムサイズの小指さん。あなたがボールペンを握って字を書いたり、包丁で野菜を切るとき、手に力を入れられるのは、小指を動かすためだけの筋肉があるからなんですよ。
小指伸筋肉といって、腕から伸びる小指のみを動かすためだけの筋肉があります。しかも、薬指と小指の筋肉は同じ腱でつながっているから、カラオケでマイクを軽く握ろうとすると薬指が浮いて小指が立ち、反対にがっちり握ろうとすると小指と薬指両方に力が入るんです。
つまり、小指とそれをサポートする薬指の存在なくして力は入れられないということでしょう。
小指=女性は、日本だけ?
男性同士の会話のなかで、「嫁がこれなんで、今日はお先っす!」とか「もしかして、これとデートかぁ?」。ドラマでも芸人のコントでも見かける機会が何かと多い、このやり取り。ちなみに嫁とかこれとか対象者となる女性を現す場合、小指を立てるジェスチャーはもはや定番です。
韓国でも「女性・恋人・彼女」という意味合いで使われているようです。でも、小指を高く突き上げるジェスチャーは、国によっては誤解を生みかねません。
・インド……「トイレに行きたい」
・バングラデシュ……「お手洗い(小便)」
・シンガポール……「一番あと」
・タイ……「友情・友達」
・フランス、中国……「侮辱(役立たず、でき損ない)」
※ボディランゲージが盛んなアメリカには、小指を立てるジェスチャーがないので、特に意味はないようです。
これらは、握りこぶしの状態から小指を立てた状態においての意味合いです。それにしても、海の向こう側では小指にこのような意思表示があったなんて、びっくり。飲食業に携わる方々、ぜひ「お手洗い」のジェスチャーを取り入れてみては?
でも治したい
それでもやっぱりなんとかしたい、立ってしまう小指問題。調べてみると、子どもの頃に通っていたピアノ教室で小指が立つのを注意された、という人がとても多い様子。日常生活での治し方は、コップを持つとき、マウスを動かすとき、立ってしまった小指を隣の薬指で軽くおさえる、という方法です。
これを毎回続けると、意識せずとも次第に小指が立たなくなるんだそう。小指ピーンの状態から一刻も早く抜け出したい、と思う方はぜひトライしてみてください。
たかが小指、されど小指
コップを持つとき、カラオケでマイクを握るとき、ふと気がつくと指の一番端で起きている「小指立つ」問題。日本では小指を立てるジェスチャー=女性・彼女・恋人と捉えられていますが、国によってはお手洗い、友情などまったく別の意味を持つとは、驚いた方も多いはず。
「今まで小指が立つのは自分だけなのかも」と悩んでいたのは、あなただけではなく、むしろそれは元々体に備わっている自然現象で、生きている証拠なんですよ。
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