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冷蔵庫に入れれば食材は長持ちすると思っていませんか?
かくいう私自身もそうなんですが、食べ物は冷蔵庫に入れておけば日持ちするだろうという気持ちが、どこかにあったりしませんか?もちろん、それはおおむね間違ってはいないのですが、ジャガイモに関しては冷蔵庫で保存するのは避けたほうがいいんです。体にもよくないとのこと。いったいどうしてなんでしょう?
イギリスの食品基準庁でも禁止されています
イギリスの食品基準庁(FSA)でも禁止しているのが、ジャガイモを冷蔵庫で保存するということ。ジャガイモは冷やすと、含まれているでんぷん質が糖質に変化し、ジャガイモを調理で焼いたり揚げたりすると、糖質がアスパラギンと合体し、"アクリルアミド"という有毒な物質が発生してしまうのです。
アクリルアミドとはどんな物質?
名前にあるように、アクリル酸を母体にしたアミドであり、プラスチックや紙・染料を作る途中で使われる化学物質なのですが、食べ物に含まれることもあります。
ジャガイモを高い温度(揚げる・焼く)で調理する場合、アクリルアミドが含有されることは、北欧・スウェーデンの政府が2007年に発表しましたが、冷蔵庫でジャガイモを保存したらアクリルアミドの含有量が飛躍的に増えるということのようです。
具体的にどのように体に悪いのかといいますと、アクリルアミドは"毒物及び劇物取締法上の劇物"として指定されており、神経や肝機能にも悪影響をおよぼし、皮膚からも吸収されるので要注意の物質なんですね。
現在、世界中でアクリルアミドの研究が進行中
120度以上の温度で調理するときにはアクリルアミドが発生するのは避けられないことだそうで、アミノ酸が含まれている食品(穀類・いも類など)ではどうしても生まれる物質なのですが、現在世界各国でも、食べ物でアクリルアミドをできるだけ生成しないようにするにはどうすればいいか、研究が進められている段階です。
ジャガイモも生のままであれば、アクリルアミドは発生しません。またゆでる・蒸すなどの調理ならばアクリルアミドは含まれるとしても微量なのだとか。揚げる・焼く調理のときが危険なんです。
では、ジャガイモの正しい保存のしかたは?
ジャガイモは冷暗所で、泥がついているならついたまま保存してください。水気があるとくさりやすいので、新聞紙や紙袋でつつむようにするか、ダンボールに入れて風通しのいいところで保存してもいいでしょう。じゃがいもは日持ちする野菜ですので、夏でもその状態で1週間はだいじょうぶ。温度が5度以下の場所ならば1~2か月は保存可能です。
光に当たれば光合成をおこなって緑色になり、芽に含まれる"ソラニン"という毒素も生成するので注意します。味も品質も劣化しますので日当たりのいいところにはおかないようにしましょう。またりんごと一緒にポリ袋に入れておけば、りんごから出る成分で芽が出づらくなる効果が期待できます。
おわりに
揚げ物で生成されるというと"トランス脂肪酸"も連想しますが、高温調理にはどうしてもうれしくない物質がもたらされてしまうんでしょうか?"アクリルアミド"の今後の研究の成果も気になるところですね。
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