連載

西洋料理に欠かせないハーブ「タイム」を使う、春の異国風レシピ。

季節に合わせたハーブとスパイスの使い方を提案する連載第2回。古代エジプトやギリシャの時代から暮らしに深く根付いてきた「タイム」は、一年を通して大活躍してくれるハーブです。今回は春の恵みを感じられるレシピ2点を紹介します。

2016年4月7日 更新

西洋料理に欠かせないハーブ「タイム」

私の洋風料理に欠かせないハーブ「タイム」。

シソ科の多年草であるイブキジャコウソウの総称で、日本でタイムと呼ばれているのは、南ヨーロッパ原産のタチジャコウソウであるコモン・タイムのことを言うのだそうです。

ヨーロッパ、北アフリカ、アジアを原産地とするタイムは、強い殺菌力や防腐効果を持ちあわせています。

古代から暮らしに根付いていたハーブ

古代エジプトではミイラを保存するために、古代ローマでは聖堂の浄化の際に、古代ギリシャでは神殿で焚く香として、タイムは古くからヨーロッパの暮らしのなかで使われていました。

古代のギリシャやローマでは勇気と品位の象徴として、戦地へ赴く兵士たちはタイムのお風呂に浸かり、女性たちはタイムをかたどった刺繍をスカーフに施して、戦地へ向かう恋人や旦那さんに贈ったのだとか。

タイムの使い方と保存方法

香りと効能の高いタイムは、スープや煮込みや焼きものなど、あらゆる西洋料理に幅広く利用されています。薬効としては、咳や痛みを鎮めたり、たんを取り除いたり、強壮効果や防腐作用が期待できます。
香りの持続するタイムは、乾燥させた状態で保存することも可能です。

その場合、根っこの部分を切って小さなブーケにして台所に吊るしたり、通気性のよいざるなどに並べて保存したりします。

フレッシュな状態のまま保存する場合は、濡れたペーパーに包んでラップなどで密封し、冷暗所で保管します。

今回は、一年中わが家の台所で大活躍のタイムを使って、桜の季節にぴったりのレシピを紹介します。

成層圏を憶いだす、新たまねぎのポトフ。

パリへと向かう飛行機のなかで、「ポトフ」が「pot(鍋) - au - feu(火)」であるということを知り、なんて素敵な言葉なんだろうと感心したのを憶えています。

pot - au - feu = 火にかけた鍋。

それ以来、私にとってポトフは特別な食べものとなりました。

鍋に野菜とハーブを入れて火にかけるだけのポトフは、手のかからないご馳走。
仕事で帰りの遅い夜や急な来客のときなどに、重宝するシンプルな料理です。

ポトフを作るたびに思いだす、成層圏のなかでの時間。

パリにまつわる本を何冊も持ちこんで、睡眠をとるのも忘れ下調べのためにと読書へ走った雲のうえの宇宙。

窓から見えた青の風景は、地球を想う青い色でした。
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ピリカタント 西野優

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