1. 粗揉(そじゅう)

Photo by 秋山 ちとせ

茶葉を蒸したら「粗揉機(そじゅうき)」へ。水分をたっぷり含んだ茶葉を、強い風を当てながら軽くもみ、表面に出てきた水分を飛ばす工程です。粗揉することで茶葉をやわらかくし、茶葉内の水分量を減らしていきます。

2. 揉捻(じゅうねん)

Photo by 秋山 ちとせ

「揉捻機(じゅうねんき)」は、粗揉が終わった茶葉をさらにもみこんでいく機械。乾いた茶葉と水分をまだ含んでいる茶葉を、一緒にもみこむことで、水分量をフラットにしていきます。

3. 中揉(ちゅうじゅう)

Photo by 秋山 ちとせ

次は茶の葉に熱を加えながら細く撚っていく「中揉(ちゅうじゅう)」という工程。 80~60度くらいの熱風で茶葉を温めながら揉んでいくことで、中の水分をさらに外に出していきます。

4. 精揉(せいじゅう)

Photo by 秋山 ちとせ

「精揉(せいじゅう)」は、茶葉を乾燥させながらきれいに形を整える工程のこと。細く伸びた美しい形に整えるため、人間が手で揉むように一定方向に揉んでいきます。

5. 乾燥

Photo by 秋山 ちとせ

精揉の工程が終わった茶葉を、さらに熱風で乾燥させていきます。乾燥することで長期保管が可能となり、お茶の香味も引き立たせます。

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このように手作業の製茶と近い動きを機械でおこなうことができるので、まるで手揉みで作ったような茶葉を製茶できるんですよ。

お茶の状態は気候などにより日々変わります。そのため機械を使うときでも、つねに茶葉に触れ手触りや目で確認、細かい調整は人の手でおこないながら作っているそうです。

タイミングが合えば手揉みの様子も見れるかも!

Photo by 秋山 ちとせ

売茶中村の小さな製茶場には、手揉みで製茶するための台「焙炉(ほいろ)」もあります。木製の台は、柿渋を塗った紙が貼ってある丈夫な台。下から火を入れて使用します。

茶葉の状態を見ながらひたすら揉んでいく手揉みでの製茶は、仕上げまでなんと6〜8時間ほどかかるのだそう!手間をかけ茶葉に合わせて調整しながら、お茶そのものの味わいをしっかり閉じ込めた茶葉を作り上げます。
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