ライター : macaroni_press

ゼスプリのキウイフルーツが日本に届くまで

ニュージーランドのゼスプリ本社
世界的に有名なキウイブランド「ゼスプリ」。大自然に恵まれたニュージーランドに本社を構え、同国の​北島北部にあるベイ オブ プレンティ地方は、ニュージーランドで主要のキウイ生産地です。

この記事では、厳格な管理のもと栽培された高品質なキウイが日本に届くまでのプロセスをご紹介します。

NZで一番のキウイ生産地。ベイ オブ プレンティ地方

ニュージーランドは、南北2つの島を中心に構成される島国。​豊かな土壌と温暖な気候に恵まれた農業国です。

暖かい北島の北部にあるベイ オブ プレンティ地方は、キウイの栽培に適した環境。十分な水、日光、栄養、酸素が揃うと甘い実が育ちます。南半球にあるニュージーランドは、日本とは反対に、南に行くほど寒く、北に行くほど暖かくなります。
ちなみに、中国が原産のキウイフルーツは、およそ100年前にニュージーランドに持ち込まれ、その歴史をスタートしました。柔毛状の皮が、ニュージーランドの国鳥であるキウイに似ていることから、親しみやすい「キウイフルーツ」という名前になりました。

徹底した栽培管理と品質検査。ゼスプリ・システム

ニュージーランドのキウイ果樹園
ゼスプリでは、キウイフルーツの品質、残留農薬、検疫、トレーサビリティ、安全性などあらゆる項目で独自の基準を設定。果樹園から店頭に並ぶまでを一貫して管理する「ゼスプリ・システム」により、安心で高品質のキウイが日本へ出荷されます。

画像は、4月中旬の果樹園。日本と季節が反対のニュージーランドは秋で、収穫収穫シーズン真っ只中。広大な敷地にキウイの木が一面に植えられています。
写真の畑の木は、約40年ほど前に植えられたものだそう。キウイの木はつる性で、縦にも横にもぐんぐんと伸びていきます。つるは1年で、5〜6mも伸びるのだとか......!

果実の成長時期には、余分な葉を減らすために枝を切るせん定作業など、樹の強さを見ながら、季節や気温に合わせて毎日手入れがなされます。ひとつの実に対して葉の数まで管理し、果実を確実に成長につなげます。
キウイは、収穫がしやすいように、地上から約170〜180cmのところに実るよう栽培。収穫時期になると、キウイ棚にずっしりと重たそうな実が数えきれないほどぶらさがります。たわわに実っていますね......!

日本への出荷基準は最も厳しい

2015年からキウイ園を営むスティーブン・ミルンさん
キウイは、ゼスプリの栽培基準に基づき栽培管理されており、グリーンキウイは主に糖度、ゴールドキウイは主に果肉の色で収穫基準が設定されています。日本への出荷は世界レベルでもかなり厳しく、形にも基準が設けられていて、きれいな丸い形のキウイのみが日本に出荷されます。

また、品質だけでなく、環境への取り組みにも力が入れられています。なるべくオーガニックで極力農薬を使用せず栽培されており、水やりには雨水を溜めたものを利用するなど水資源の節約も。キウイの根を地中深くまで張らせることで水分を効率よく吸収させ、水やりを減らすなど、様々な工夫がなされています。
大切に愛情を込めて育てられたキウイフルーツ。キズがつかないよう、収穫はひとつ一つ手でおこないます。このため収穫時期には多くの人手が必要で、ニュージーランド国内だけでなく日本を含む世界各国から人々が集まり、約3カ間滞在してキウイフルーツを収穫するのだとか。
収穫時期を迎えると、収穫前に厳しい検査が実施されます。外部監査員が農園のサンプルから、味の鑑定、乾物収量、糖度、色、成熟度などの検査をおこない基準を通るとようやく収穫......!こちらの画像は、キウイの糖度を計測しているところ。
収穫されたキウイは、選果場へ運ばれ、選別、等級付け、更なる品質検査がおこなわれます。次から次へと流れるキウイフルーツのレーンは圧巻......!
品種やサイズごとに箱詰めされ、世界の約50カ国以上に届けられています。すべての箱には、生産者名、果樹園、種類、サイズ、選果場等の情報を記載したバーコードを貼付。日本に届くキウイも、どの農園のどの区画で収穫されたかまで追跡することができるんですよ。
ちなみに、この時点では、キウイフルーツはまだ固く食べ頃ではありません。店頭に並ぶタイミングで、食べ頃に近い状態になるように逆算して、日本へ出荷されます。

栄養素がぎっしり。キウイを食べよう

こうして、ニュージーランドの雄大な果樹園から、安全でおいしいキウイフルーツが日本に届きます。

キウイは、ビタミンCや食物繊維、カリウムなど日常生活で積極的にとりいれたい10種の栄養素がぎっしり。栄養素のパワフルな組み合わせで、育ち盛りのお子様からシニアの方まで、幅広い世代の健康をサポートしてくれます。

ちなみに、キウイの食べ頃を見分けるコツは、優しく手に包み込むように持ち、弾力を感じたぐらいが完熟で食べごろ。「まだちょっと硬いかな」と感じたときは、りんごやバナナと一緒にビニール袋に入れて、室温で2〜3日置くとできるだけ早く食べごろになるそうですよ。

大地からの恵みによって栄養たっぷりで、ジューシーなキウイフルーツ。ぜひ食べごろを味わってくださいね。
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