すのこ

「プランターの下には、できればすのこやレンガを敷いてほしいです。なぜなら、プランターをコンクリートの地面に直接置くと、太陽で熱されたコンクリートの熱がプランターの底面から伝わり根が焼けてしまうからです。すのこを敷くことで地面から距離をとることができますし、風通しがよくなることで根腐れも防げますよ

専門店で購入したほうがよいもの

防虫グッズ

Photo by okamagami

「なるべく無農薬で育てたいという方が多いかと思いますが、おいしく食べるなら最低限の薬剤が必要な場合もあります。今は低濃度の防虫スプレーも多く出回っているので、1本お守り代わりに用意しておいても損はないでしょう。

また最近では、ニームオイルという天然のオイルが防虫対策として人気です。植物由来なので無農薬栽培したいという方も安心して使えますし、防虫効果もしっかりありますよ。農薬は使用頻度が決められていますが、ニームオイルはかける回数を気にする必要がないのもメリットです。

農薬以外の方法なら、防虫ネットや虫取りシートもおすすめ。まずは、育てている野菜や植物にどんな害虫が付きやすいのかチェックしてください。害虫の種類や大きさに合わせて、防虫ネットの網目の大きさや、虫取りシートの種類を選ぶようにしましょう」

水やり当番・水やりチェッカー

Photo by okamagamai

「プランター栽培において、水やりの適量を守ることはとても重要。水のやりすぎによって根腐れを起こしてしまい、失敗する方って意外と多いんです。

水やりチェッカーは鉢土に刺すと土中の水分量がわかり、適切な水やりのタイミングを教えてくれます。表面は乾いていても土の中には水分が残っているというケースはよくあるので、水のやりすぎを防止できますよ。特に初心者の方にとってはありがたいアイテムだと思います。

一方の水やり当番は、鉢土に自動で水やりをしてくれる便利グッズです。旅行や出張などで数日間家を空けるときにこのアイテムがあると役立ちますよ。

500mlのペットボトルに取り付けるタイプのものなら100円ショップでも購入できますが、その量では1〜2日くらいしか持ちません。長期旅行の場合は、吸い上げるタイプのものがおすすめです」

茎止めクリップ

茎止めクリップは、植物の茎と支柱を固定して実の垂れ下がりを防ぐアイテムです。園芸書では麻紐を使用した固定方法が推奨されていますが、意外と結ぶのがむずかしいんですよね。

クリップなら外れにくいですし、支柱にワンタッチで固定できるので使い勝手がよくおすすめです。100円ショップのものでも問題ありませんが、園芸用品メーカーのクリップのほうが丈夫かもしれません。

プラスチックは日光に当たると劣化しやすくなりますが、メーカーのものは劣化しにくい素材が多く4~5年使えることもあります。安価だけれどすぐ壊れてごみになってしまうものよりも、多少値は張っても何年か使えるもののほうが環境にやさしいですし、結果的に低コストですみます」

ベランダ菜園の道具は100円ショップを上手く活用しよう

春は新しいことにチャレンジしたくなる季節。最初からこだわりの道具をそろえるのもよいですが、100円ショップを活用して費用を安く抑えれば、より気軽にチャレンジできるのではないでしょうか。

まずは最低限の道具だけ用意して、楽しいと思ったらぜひお気に入りの道具をそろえてみてください。お気に入りの道具を使うことでやる気がアップし、ベランダ菜園を続けるモチベーションにも繋がることでしょう。

そして植物を育てるうえで大切なのは、質のよい苗と、植物に適した環境作りです。てしま農園の苗と龍さんのアドバイスがあれば、ベランダ菜園初心者の方にとって、まさに鬼に金棒!macaroniでこれまでに紹介している記事を参考に、ぜひチャレンジしてみてください。


取材・文/鎌上織愛

ベランダ菜園に関する記事はこちら▼
※掲載情報は記事制作時点のもので、現在の情報と異なる場合があります。

編集部のおすすめ