ライター : macaroni 編集部

監修者 : 龍 慶介

てしま農園 代表

教えてくれる人

てしま農園 代表 / 龍 慶介さん
自衛隊のパイロット、大手広告出版会社と異色の経歴を経て、10年前に農業の世界へ。“植物のプロとお客様をつなぐ”をコンセプトとした『てしまの苗屋』を立ち上げる。初心者の方に植物を育てることの楽しさを伝えたいと、苗の丁寧な育成はもちろん、購入される方への説明や相談にも積極的に対応。失敗しにくい苗の販売と育成に力を注いでいる。

植物への愛情たっぷりの龍さんに、5月のベランダ菜園におすすめの野菜&ハーブと基本的な知識やアドバイスをいただきました。

5月もまだまだ忙しい『てしまの苗屋』

Photo by てしま農園

編集部「ゴールデンウィークが終わり、早いもので5月中旬になりましたね。3月頃から忙しいとのことでしたが、まだまだ繁忙期ですか?」

龍さん「毎年この時期は忙しいので、気づいたら梅雨入りという感じで……。まだまだゆっくりできず、出荷作業に大忙しですよ」

編集部「そうなんですね。梅雨入りすると少し落ち着いてくるんですか?」

龍さん「梅雨に入ったら入ったで長雨で失敗する方からの需要が多く、思っている以上にまだまだ忙しい日が続きます!(笑)」

5月におすすめのハーブは「青じそ」

Photo by okamagami

編集部「5月のおすすめのハーブは何ですか?」

龍さん「前回紹介した(白)ナスと相性の良い、青じそを植えましょう!青じそもナスと同様に水分を好みますので、同じプランターで育てることができるんですよ」

編集部「トマト&バジルと同じ、コンパニオンプランツですね!ということは、トマトのような水分を好まない品種とは相性が良くないということですか?」

龍さん「おっ、ちゃんと覚えていましたね!そのとおりです。育つ環境や根のはり方によって相性の善し悪しがあるので、その辺りは注意が必要です」

『白ナスのベランダ菜園』『トマト&バジルでおこなうコンパニオンプランツ』については過去の連載記事で紹介しています。気になる方は以下のリンクからチェックしてみてくださいね。

青じそを上手に育てるには?

最適な環境と植え付け方法

Photo by okamagami

龍さん「青じそは特にむずかしいことはなく、前回紹介したナスを育てる要領で育ててあげると勝手に伸びてきますよ」

編集部「おすすめのプランターの形はありますか?」

龍さん「ナスと一緒に育てる場合におすすめなのは、横長のプランターです。真ん中にナスを植えて、両端は青じそを植えてあげるのが理想的ですね」

編集部「2本植えたら、どれくらい取れるのでしょうか?」

龍さん「1本だけでも結構取れます。2本植えたら、しばらくは青じそに困らないですよ。簡単なうえによく育つので、キッチンの片隅なんかでも育てることが可能です」

水と肥料のやり方

Photo by okamagami

編集部「水を好むとのことですが、水やりの頻度はどのくらいですか?」

龍さん「そうですね。ナスと同じ要領で、こまめに水やりをして乾かないようにしましょう。また、肥料についてもナスと同じタイミングで構いませんが、青じそ単体で育てる場合には、ナスほど肥料はいりません!肥料にもよく反応するので、たくさん収穫したいなら液体肥料がおすすめです」

編集部「なるほど。ナスと一緒に育てる場合、液体肥料は使わないほうが良いですか?」

龍さん「ナス自体は固体肥料を好みますので、そういうときは、青じその葉に、霧吹きで液体肥料を吹きかけてあげるのがいいですよ」

想定されるトラブルと対処法

編集部「気になるのは虫です。どんなトラブルが想定されますか?」

龍さん「そうですね。暖かくなってきたこともあり、少しずつ虫も活動的になっています。青じそは、がの幼虫や夜盗虫などの青虫系が多くつきます

編集部「虫よけネットをすれば対策できますか?」

龍さん「大きな虫はネットで防げることもありますが、小さな虫はネットの隙間からいくらでも入り込むんですよ。ただ青虫系は犯人を見つけて駆除さえすれば、それ以上被害が大きくなることはありません。状態チェックを欠かさずおこない、広範囲に広がる前に対処しましょう
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