血糖値の上昇を抑える「β-グルカン」

オーツミルクに含まれる食物繊維に、β-グルカンという成分があります。β-グルカンは水分を吸収して粘度を高め、胃腸での内容物の移動時間をゆっくりにする性質が。それにより、食後の血糖値の上昇を抑えたり、血液中のコレステロールを低下させたりする作用が期待されています。(※7)

オーツミルク・牛乳・豆乳・アーモンドミルクの栄養比較

カロリー糖質量たんぱく質カルシウムビタミンB2ビタミンD
オーツミルク39kcal5.4g0.2g120mg0.21mg0.75μg
牛乳61kcal4.8g3.3g110mg0.15mg0.3μg
無調整豆乳43kcal1.4g3.6g15mg0.02mg0μg
アーモンドミルク15kcal0g0.6g173mg0.04mg
(※1,8,9)
(※100gあたりの値です。なお、100ml=100gとして算出しています。)
(※文献に栄養価の明記がのない場合は、「-」としています。)
オーツミルクは、ほかのミルクと比べて、糖質量・カルシウム・ビタミンB2・ビタミンDがもっとも多く含まれています。カルシウムは牛乳より多く、カルシウムの吸収を促すビタミンDも牛乳の2倍以上。しかし、たんぱく質は牛乳や無調整豆乳のほうが豊富です。糖質量が高いため、糖質制限をおこなっている人は摂り過ぎに注意しましょう。(※6)

オーツミルクの栄養はダイエットに効果が期待できるのか

オーツミルクに含まれる食物繊維には整腸作用があります。ダイエット中に食事量が減ったり、栄養バランスが偏ったりすると食物繊維が不足しがちに。オーツミルクには食物繊維が100mlあたり1.2gと豊富に含まれるため、ダイエット中の便秘対策に役立ちますよ。

また、前述したようにβ-グルカンという食物繊維には、食後の血糖値の上昇をおだやかにする作用が期待されています。血糖値の上昇がおだやかだと、糖を脂肪としてため込む、インスリンの過剰分泌を抑えることで太りにくくなりますよ。

さらに、オーツミルクに多いビタミンB2は脂質の代謝にかかわっています。ダイエット中は意識して摂りたい栄養素です。(※1,5,7,10,11,12)

オーツミルクの栄養を効率よく摂る方法

※画像はイメージです
オーツミルクに含まれるビタミンDには、カルシウムの吸収を高める作用がありますが、ビタミンD自体は脂溶性のビタミン。油と一緒に摂ると吸収がよくなる特徴があります。

ナッツ類と合わせたり、米油やオリーブオイルを使ってスイーツにしたりするのがおすすめです。

また、食物繊維は腸内で善玉菌のエサとなり増やすはたらきがあるため、善玉菌を含むチーズやヨーグルトなどの発酵食品とともに摂ることで相乗的に整腸作用を得られますよ。(※1,6,13,14)

【Q&A】オーツミルクはいつ飲むと良い?

A:朝食時に飲むのがおすすめです。

オーツミルクに含まれるβ-グルカンには糖の吸収を抑えるはたらきがあります。「セカンドミール効果」の定義によると、「最初の食事で血糖値の急上昇が抑えられると、次の食事の際の血糖値の上昇も抑えられる」とされています。朝食にオーツミルクを取り入れれば、昼食時にも影響を及ぼし、血糖値の上昇を抑えることが期待できますよ。(※7,15)

【Q&A】オーツミルクは一日何杯まで飲んで良い?

A:一日1~2杯までを目安にしましょう。

オーツミルクを間食として考えると、一日に摂ってよい目安は200kcal程度とされています。1杯(200ml)あたり78kcalのため、一日2杯程度までが適量といえますよ。ほかにも間食を摂る際は、飲む量を調整してくださいね。(※1,16)
※掲載情報は記事制作時点のもので、現在の情報と異なる場合があります。

編集部のおすすめ